種別 | 論文 |
主題 | アルカリ反応性骨材の各種試験による特性評価 |
副題 | |
筆頭著者 | 洪悦郎(北海道大学工学部) |
連名者1 | 鎌田英治(北海道大学工学部) |
連名者2 | 鈴木秀明(北海道大学大学院) |
連名者3 | 一戸康生(北海道大学大学院) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 7 |
号 | 1 |
先頭ページ | 153 |
末尾ページ | 156 |
年度 | 1985 |
要旨 | 1.まえがき 本研究は、アルカリシリカ反応を対象として実施したもので、骨材調査によって選び出された反応性粗骨材9種、反応性細骨材2種の特性を、対照のために選んだ4種の非反応性骨材と比較し、検討を加えたものである。なお、この反応性骨材には、前報で報告した札幌近郊の砕石6種も含めている。 7.結論 現在流通している粗骨材50種、細骨材29種から選んだ反応性粗骨材9種、非反応性粗骨材4種、反応性細骨材2種による実験において以下の結果が得られた。 1)高アルカリのもとで膨張した粗骨材(いずれも安山岩砕石)には、クリストバライト、トリジマイトが含まれ、いずれも化学法で有害または潜在有害として分類された。 2)X線回折において、安山岩砕石のシリカ鉱物が石英の場合、または、シリカ鉱物が含まれていない場合にはモルタルバー試験において、膨張が認められず、化学法で無害として分類された。しかし、これは、堆積岩を主成分とする細骨には当てはまらない。石英を主要なシリカ鉱物とする骨材を無害と判断するためには偏光顕微鏡によるより以上の検査が必要である。 3)モルタルバー試験と比較し、コンクリートでは、膨張の開始が遅れ、また、その膨張が持続する傾向がある。アルカリ量と骨材の組みあわせが極端に反応性を促進するものであるにもかかわらず、材令1年の段階で、屋外に放置した試験体では、高アルカリの一部試験体でひびわれが生じたものの、顕著な膨張は見られていない。 4)本研究で取りあげた反応性骨材も、市販のセメントの範囲ではモルタルバー試験において膨張性が見られず、有害であるときめつけることはできない。アルカリ濃度を高めると考えられるセメント以外の要因も考慮して慎重な対策をする必要があろう。 |
PDFファイル名 | 007-01-0039.pdf |