種別 論文
主題 アルカリ骨材反応性の早期判定法に関する研究
副題
筆頭著者 佐治泰次(九州大学工学部)
連名者1 松藤泰典(九州大学工学部)
連名者2 立野謙吾(近畿大学工学部)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 169
末尾ページ 172
年度 1985
要旨 1.序
 近年、国内においてもアルカリ骨材反応によるコンクリートの被害例が報告され、これまで余り問題視されなかった、コンクリート用骨材の膨張反応に対する検討が再び緊急な課題として取上げられるようになった。
 アルカリ骨材反応には、(1)アルカリ・シリカ反応、(2)アルカリ炭酸塩反応、(3)アルカリ・珪酸塩反応の3つの型があるといわれている。最近、問題になっているのは、主として、アルカリ・シリカ反応で、α-クリストバライト等の不安定シリカ鉱物がコンクリート中のアルカリと反応して膨張性のゲル状物質を生成し、骨材周辺に膨張圧が作用してコンクリートにひび割れが発生するものである。
 本研究では、筆者等が収集した細骨材を中心に、モルタルバー法によってアルカリ骨材反応性を検討し、更に、骨材の吸水膨張試験法をアルカリ骨材反応性の早期判定法として提案した。

7.まとめ
 筆者等が収集した細骨材30種類について、先ずモルタルバー法によるアルカリ骨材反応性を検討した。その結果、5種類の骨材について有害な反応を起こす潜在能力を有することがわかった。また、X線回折分析結果、その内の4種類についてα-クリストバライトの存在が確認された。
 モルタルバー法では、判定に3カ月以上の長時間を必要とするところから、早期判定法の開発が望まれるところである。この点に関して、骨材を精製水とアルカリ溶液に浸漬し、両者の吸水膨張曲線を求め、精製水に対するアルカリ溶液中の最大膨張率あるいは最大膨長時間の比が1.0以上の場合に、モルタルバー法で潜在有害性を有する骨材あるいはα-クリストバライトを含んだ骨材と対応することを指摘し、早期判定法として活用の可能性があることを示した。
PDFファイル名 007-01-0043.pdf


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