種別 | 論文 |
主題 | 反応性骨材の早期判定方法に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 大野定俊(竹中技術研究所) |
連名者1 | 嵩英雄(竹中技術研究所) |
連名者2 | 吉岡保彦(竹中技術研究所) |
連名者3 | 森川武則(竹中技術研究所) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 7 |
号 | 1 |
先頭ページ | 173 |
末尾ページ | 176 |
年度 | 1985 |
要旨 | 1.まえがき 近年、我国においてもアルカリ骨材反応による被害が少なくないことが報告されるようになってきた。これらの被害を未然に防ぐためには、骨材のアルカリ反応性を事前に判定し、予防対第を講じる必要がある。アルカリシリカ反応を判定する方法としては、岩石学的鑑定法(ASTM C295-79)、化学法(ASTM C289-79)、モルタルバー法(ASTM C227-81)などが一般的方法として知られている。このうち、モルタルバー法は比較的信頼性が高い試験方法とされているが、判定結果を得るのに3ケ月から6ケ月もの長期間を要する。このため、実用的を観点からは、簡便で信頼性が高く、かつ早期に判定できる方法が望まれている。早期判定試験法としては、オートクレーブ法、デンマーク法などをはじめとして種々の方法が提案されているが、モルタルバー法との対応関係が十分でないなど検討の余地が残されている。本研究では、反応性骨材としてクリストバライトを含む輝石安山岩砕石を用いて化学法、モルタルバー法を実施し、反応性骨材の判定上の問題点を明確にするとともに、モルタルバー供試体を用いた促進試験を実施し、モルタルバー法との相関関係について検討した。 まとめ 本研究では、わが国で被害が問題となっている輝石安山岩砕石骨析のアルカリ反応性を判定する武験方法の問題点および短期に骨材のアルカリ反応性を判定できる促進法について検討した。得られた結果を以下に示す。 (1)本実験で用いた輝石安山岩砕石は化学法の結果、潜在的に有害と判定された。一方、モルタルバー法の結果は骨材の混入率やセメン卜のアルカリ含有量により結果が異なり、セメント中のアルカリ量(Na2O等価換算百分率)が1.1%以下では有害の判定とならない場合があった。 (2)モルタルバー供試体を初期に一定の時間NaOH溶液に浸漬し、その後、高温高湿下で養生する促進試験法について検討した結果、浸漬するNaOH溶液の濃度は1N程度、浸漬時間は24時間、養生温度は80℃が適当であると判断された。この方法により、反応性骨材を用いた場合には材令7日程度でモルタルバー法(ASTM-C221-81)と同程度の膨張が得られ、短期間での判定が可能となった。 (3)輝石安山岩砕石の混入率、セメント中のアルカリ量を要因とした試験結果について、モルタルバー法と促進試験法とを比較したところ、両試験の結果には良い相関が認められた。 |
PDFファイル名 | 007-01-0044.pdf |