種別 | 論文 |
主題 | 石炭灰のコンクリート用混和材としての適用性 |
副題 | |
筆頭著者 | 鳥居和之(金沢大学工学部) |
連名者1 | 川村満紀(金沢大学複合材科センター) |
連名者2 | 枷場重正(金沢大学工学部) |
連名者3 | 谷口公一(間組) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 7 |
号 | 1 |
先頭ページ | 193 |
末尾ページ | 196 |
年度 | 1985 |
要旨 | 1.まえがき 近年、石炭火力発電所より副産物として多量に発生する石炭灰の有効利用について大きな関心が寄せられている。石炭灰は採取場所によりフライアッシュ、シンダーアッシュおよび炉底灰に分類されているが、それらの物理的および化学的性質は微粉炭の品質や燃焼方式などにより大きく相違することが知られている。コンクリート用混和材としてマスコンクリートなどに利用されてきたフライアッシュについては、NOX規制による石炭燃焼温度の低下や海外炭の使用の増大などの要因によるフライアッシュ中の未燃炭素分や粒子形状の変化が問題点として指摘されている。このような現状において、有効利用があまり検討されていないフライアッシュ粗粉の利用、最近のフライアッシュの物理的および化学的性状とコンクリート用混和材としての利用法について再検討しておくことが必要であると考えられる。 このような観点より、本研究は、フライアッシュの物理的および化学的性状とポゾラン材料としての性能について比較検討するとともに、比較的多量のフライアッシュをコンクリートに混入させた場合のワーカビリティ、ブリージング、AE剤による空気連行性、強度特性および凍結融解に対する抵抗性について検討を行ったものである。 4.結論 本研究において得られた主な結果をまとめると次のようである。 (1), フライアッシュのポゾラン反応は粒径の細かいものほど早期から進行しており、不規則な形状の粒子は反応があまり活発ではない。 (2)、フライアッシュの添加による単位水量の減少効果は粒径が細かく、均一なものほど優れており、単位AE剤量はフライアッシュの強熱減量およびM.B.吸着量にほぼ比例する。 (3)、フライアッシュを比較的多量に混入したコンクリートでも長期材令においてはプレーンコンクリートと同程度の強度発現が得られ、強度の改善効果は圧縮強度よりも曲げ強度において顕著である。 (4)、フライアッシュを添加したAEコンクリートの凍結融解に対する抵抗性はプレーンコンクリートと比較して大きく劣ることはないが、水-結合材比が大きくなるとコンクリートのスケーリングが増大する。 |
PDFファイル名 | 007-01-0049.pdf |