種別 論文
主題 新型流動化剤の流動コンクリートへの適用
副題
筆頭著者 竹内徹(藤沢薬品筑波コンクリート研究所)
連名者1 八木秀夫(藤沢薬品筑波コンクリート研究所)
連名者2 西岡光昭(藤沢薬品筑波コンクリート研究所)
連名者3 橋爪進(藤沢薬品筑波コンクリート研究所)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 225
末尾ページ 228
年度 1985
要旨 1.はじめに
 流動化コンクリートは土木建築両学会で施工指針(案)も制定され着実に普及しつつある。しかし、従来の流動化剤は開発当初から指摘されている様にスランプロスが大きく、現状ではほとんどの場合現場添加を余儀無くされている。この為に流動化剤の添加攪拌の手間、生コン車の高速攪拌時の騒音や排ガス、品質管理の煩雑さ等の新たな問題が生じており、スランプロス抑制性能のある生コンプラント添加型流動化剤の出現が強く望まれている。
 最近、ナフタレン系やメラミン系の言わば第1世代の流動化剤からナフタレン-特殊処理リグニン系等の第2世代の流動化剤が出現しており、注目すべき性能を有しているがまだ不十分な点も見受けられる。
 そこで本研究では十分なスランプロス抑制性能を目指して開発した合成ポリアミノ酸系の新型流動化剤について、吸着量、液相残存濃度、ゼータ電位及び水和発熱速度とコンクリートのスランプロスを関連させて検討を加えた。

4.まとめ
本研究の範囲で得られた結果を要約すると次の様である。
(1)平均分子量約10000のPAAはセメントに対する高分散性能及びその維持効果を有している。
(2)ベースコンクリートのスランプをPAAで10〜11cm増大させた場合、添加方法にかかわらずスランプ19〜21cmの範囲では優れたスランプ抑制性能を示すが、低添加量でスランプ増大幅が小さい場合には60分後のスランプロスの幅が増大する傾向が見られる。
(3)PAAのコンクリ−ト諸性質に及ばす悪影響は見られない。
(4)セメントペーストでのPAAの液相残存濃度はNSFに比べかなり高く、吸着量は相対的にかなり少ないが、十分な分散性を有している。
(5)コンクリートのスランプロスの大小と液相残存濃度とは定性的に一致しており、PAAの場合液相残存濃度0.4%以上あれば、スランプロス抑制効果的である。
(6)PAAのC3Aに対するゼータ電位はOPCやエーライトと同様であり、低溶液濃度域でNSFより明らかに高い。
(7)PAAのスランプロス抑制作用は初期水和遅延が主因ではない。
 以上から、PAAを用いスランプ増大幅約10cmと大きい場合、生コンプラントに於ける流動コンクリートの製造は十分可能であると思われる。
PDFファイル名 007-01-0057.pdf


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