種別 | 論文 |
主題 | 鋼繊維補強コンクリートの曲げ破壊過程のシミュレーション |
副題 | |
筆頭著者 | 大島光晴(岐阜大字大学院) |
連名者1 | 岩瀬裕之(岐阜大学工学部) |
連名者2 | 六郷恵哲(岐阜大学工学部) |
連名者3 | 小柳洽(岐阜大学工学部) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 7 |
号 | 1 |
先頭ページ | 241 |
末尾ページ | 244 |
年度 | 1985 |
要旨 | 1.まえがき 鋼繊維補強コンクリート(以下、SFRCと略す)は、破壊時における内部ひび割れの進展を鋼繊維が拘束するために、通常のコンクリートに比べ引張り強度、曲げ強度、および靭性に優れた材料である。特に高強度を持つマトリックスコンクリートにアスペクト比の小さな鋼繊維を多量に混入すれば、施工性を損なうことなく、高い曲げ強度(σb>200kgf/cm2)と高い靭性を持つコンクリートが得られる。しかしSFRCは上記のような優れた性能を持つ反面、複合材料ゆえに、マトリックスコンクリートならびに混入する鋼繊維の各種要因により力学的特性(強度、靭性など)が多様に変化するが、その間の関係については今だ十分な把握がされているとはいえない。 SFRCを今後構造部材に適用する上では、SFRCの力学的特性に影響を及ぼす諸因子の解明もさることながら、構造部材として使用した場合の部材断面内でのSFRCの応力-ひずみ関係を把握することが重要であると考えられる。そこで本研究は主に、SFRCを対象として、マトリックスコンクリートおよび混入する鋼繊維の種類によって、SFRCの引張り域の応力-ひずみ関係がいかに変化するかについて、およびその応力-ひずみ関係を部材断面の解析に適用する場合の破壊域の大ききについて検討するために、曲げを受けるSFRC曲げ供試体の最大耐力点以降を含めた破壊過程のシミュレーションによる解析を行なった。 4.結論 本研究においては、曲げを受けるSFRCの破壊過程のシミュレーションを行なった。実験で得られるSFRC曲げ供試体の荷重-変位曲線をシミュレートし得る引張り域の応力-ひずみ曲線は比較的容易に得られるとともに、この応力-ひずみ曲線をもとにSFRCの曲げ破壊性状の検討が可能なことを示した。 引張り域のSFRCの応力-ひずみ曲線下の面積(T)と破壊域の大きき(L)との積(T×L)が、いわゆる破壊靭性値と対応するとともに、SFRCの曲げ供試体の荷重-変位曲線をシミュレートする場合には設定した破壊域の大ききに応じて応力-ひずみ曲緑の形状を変化させる必要があることを示した。 |
PDFファイル名 | 007-01-0061.pdf |