種別 論文
主題 薄層舗装用セメントモルタルのすりへり抵抗に関する実験
副題
筆頭著者 中丸貢(大成道路技術研究所)
連名者1 福田萬大(大成道路技術研究所)
連名者2 伊藤文隆(大成道路技術研究所)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
7
1
先頭ページ 281
末尾ページ 284
年度 1985
要旨 1.まえがき
 すりへり(ラベリング)を受けた一般道路や(ポリッシング)を受けた工場構内のコンクリート舗装表面を補修する場合は、主に、アスファルトコンクリートにより厚さ4cm程度のオーバーレイを行っているのが現状である。しかし、アスファルトコンクリートのすりへりは、セメントコンクリートの2倍程度といわれていることから、補修材料としてすりへり抵抗(すりへり、摩耗)のすぐれたセメントモルタルでオーバーレイすることができれば、維持補修費の低減をはかることが可能であると予想される。従来、セメント系材料のすりへりに関する既往の研究の多くは、コンクリートに関するものであり、モルタルに関しての資料は比較的少ない。
 本実験は、モルタルに使用する細骨材の材質を要因として取り上げ、水セメント比や細骨材量を変化させ、スパイクタイヤによる回転式すりへり試験およびテーバ摩擦試験を行い、すりへり抵抗にすぐれたモルタルを得るための配合について検討したものである。

5.まとめ
 モルタルのすりへり抵抗に及ぼす要因として、シリーズIでは細骨材の材質(鉄粒、アルミナ人工骨材、磁器人工骨材、天然エメリー、ニッケルスラグ、けい砂)や水セメント比(モルタル強度)を、シリーズIIでは細骨材量、最大寸法を取り上げ、それぞれについて回転式すりへり試験およびテーバ摩耗試験によりすりへり性状を調べた結果をまとめると以下のようである。
(1)シリーズI:細骨材の材質によってすりへり深さや摩耗深さは異なるが、試験方法の違いによりその傾向は異なる。すなわち、回転式すりへり試験はモルタルを削りながらすりへらすため、骨材とペーストとの付着が悪いと骨材がはがれやすくすりへり深さは大きくなるが、テーバ摩耗試験は表面を磨きながらすりへらすため、骨材のはがれの影響は少ない。また、細骨材の材質を一定とした場合水セメント比が小さい(モルタル強度が大きい)ほどすりへり深さ、摩耗深さとも小さくなる(図-4.5.6.7参照)。
(2)シリーズII:最大寸法5mmの回転式すりへり試験機によるすりへり深さは、シリーズIで最もすりへり深さの小さい最大寸法1.2mmのけい砂の1/2以下と小さい(図-8参照)。
(3)すりへり抵抗にすぐれたモルタルの配合は、水セメント比を施工可能な限り小さく(W/C=40%以下)することや、細骨材には5〜2.5mmの砕石と細目砂の混合砂(使用割合75:25程度)を使用するのが有効である。なお、混合砂に用いる5〜2.5mmの最適使用割合、細骨材量、モルタルのフロー値、空気量の影響については今後の検討課題と考える。
PDFファイル名 007-01-0071.pdf


検索結果へ戻る】 【検索画面へ戻る