種別 | 論文 |
主題 | 動的正負繰返し外力を受けるRC部材の復元力持性と動的復元力モデル |
副題 | |
筆頭著者 | 睦好宏史(埼玉大学工学部) |
連名者1 | 町田篤彦(埼玉大学工学部) |
連名者2 | 鶴田和久(埼玉大学大学院) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 7 |
号 | 1 |
先頭ページ | 345 |
末尾ページ | 348 |
年度 | 1985 |
要旨 | 1.まえがき 一方向動的外力あるいは衝撃荷重を受けるRC部材の力学的特性は、静的外力下におけるものと比べて著しく変化することが既に報告されている。一方、地震のような動的正負繰り返し外力を受けるRC部材の力学的特性については、動的一方向外力を受ける場合に比べて、載荷速度による影響は、概して小さいことが報告されている。しかし、既往の動的正負繰り返し実験では、載荷装置の能力あるいは供試体の大きさ等により載荷速度が限定されており、構造物に最も厳しい地震が生じた場合に起こり得る応答速度あるいはひずみ速度を規定して行われたものは極めて少ない。著者らは既に、上で述べた既往の研究の問題点を解消するために、実際の地震がRC構造物に作用した場合に生じ得る応答速度あるいはひずみ速度を包含するような載荷速度で、RC部材の動的正負繰り返し実験を行い、動的外力を受けるRC部材の復元力持性を求めた。本研究は、これで明らかになった復元力特性を基にして、載荷速度の影響を考慮した動的復元カモデルを提案し、このモデルによる計算値と実験値を比較して、モデルの妥当性を示したものである。 4.結論 1)動的正負繰り返し外力を受けるRC部材の復元力特性は、変位がδy〜2δyの範囲のとき、載荷速度がある程度以上になると、繰り返し載荷の第1回目には耐力が上昇することが認められた。これは、履歴曲線の頂点において、鉄筋のひずみが降伏ひずみを越える時、ある大きさのひずみ速度が生じ、これにより降伏点が上昇し、RC部材の耐力が増大したからである。 2)従来の静的復元カモデルに、載荷速度の影響を考慮した動的復元カモデルを提案した。動的復元カモデルと動的実験結果を比較した結果、提案したモデルは、動的正負繰り返し外力下におけるRC部材の復元力持性と比較的よく一致しており、モデルの妥当性が示された。さらに、提案したモデルを用いることによって、地震動を受けるRC構造物の動的応答特性をより精度よく推定することも可能であると考えられる。 |
PDFファイル名 | 007-01-0087.pdf |