種別 論文
主題 鋼繊維補強鉄筋コンクリート柱のせん断挙動における動的効果
副題
筆頭著者 槇谷栄次(関東学院大学工学部)
連名者1 町田恭一(関東学院大学大学院)
連名者2 郡嶋宏治(関東学院大学大学院)
連名者3 荻原勲(三栄設計)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 361
末尾ページ 364
年度 1985
要旨 1.緒言
 通常の鉄筋コンクリート柱の中に鋼繊維を含ませたSFRC柱の小型または準実大モデルに対して静的一方向あるいは繰返し加力実験が行われそのせん断挙動において、SFRC柱がRC柱に比して、ひび割れおよび最大強度が増加すると共に、最大荷重到達後のエネルギー吸収能力が著しく向上することなどが報告されている。本研究は、これらの静的加力実験の結果を踏まえ、SFRC柱の小型モデルに対して、繰返し荷重による動的水平加力実験を行い、せん断挙動における動的効果を調べたものである。動的加力に関しては、地震波のようなランダムな載荷を加える前に、多段定振幅の正弦波による載荷を与えた。繰返し速度および鋼繊維の混入率を変化させることによって、SFRC柱のせん断挙動における剛性低下、最大強度、変形能力、エネルギー吸収能力がどのように影響を受けるかを調べたので以下に報告する。

4.結論
(1).せん断強度スペクトルは、Vf=0、1.5%の場合、繰返し速度が1c/sで低下する傾向を示している。SFRC柱の強度スペクトルはRC柱に比して、Vf=1%、f=0.1c/sを除いては、増加している。
(2).繰返し速度のもっとも大きい1c/sにおいて、RC柱は最大荷重後の劣化が著しいが、Vf=1%のSFRC柱では、繊維のひび割れ拘束によって劣化が極めて少ない。
(3).SFRC柱はRC柱に比して、エネルギー吸収能力が優れているが、特に、Vf=1.5%、f=0.1c/sおよびVf=1.0%、f=1c/sにおいて、その吸収能力が、顕著に現われている。
(4).SFRC柱の等価塑性変形能力値ηは、Vf=1.5%、f=1c/sを除いて、RC柱に比して大きく、変形能力に優れている。
(5).最大荷重時のひび割れは、f=0.01c/s(準静的)の場合、少ないが、f=0.1、1c/sになると、多数発生する傾向が見受けられる。
 本研究は、鋼材倶楽部から日本建築学会への委託研究"スチールファイバーの実用化に関する調査研究(委員長小倉弘一郎)"の一部として行ったものである。
PDFファイル名 007-01-0091.pdf


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