種別 論文
主題 耐震壁を含む鉄筋コンクリート造建物の耐震設計に関する研究
副題
筆頭著者 江村勝(大林組役計部)
連名者1 青山博之(東京大学工学部)
連名者2 小谷俊介(東京大学工学部)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 425
末尾ページ 428
年度 1985
要旨 1.序
 日米共同研究による鉄筋コンクリート造実大七層建物の実験が行なわれ、耐震壁を含む構造物が大地震を受けた時の挙動が明かになった。しかし、建物は試験機の容量などのために日本の構造計算基準には従っていない。そのため、建物は大地震時に主として粘りで抵抗する構造となっている。従って、耐震壁の性状としてもかなりの塑性変形性能が必要になる。実験では、建物は基礎が剛である設計条件下で耐震壁の曲げ降伏によって耐力低下の少ない靭性を有する挙動を示した。本研究では、耐震壁の破壊形式として,変形性能に優れた基礎浮き上がりを示す場合と壁脚が曲げ降伏する場合について,基礎の固定度や耐震壁側耐柱の主筋量をパラメーターとした地震応答解析によって、中小地震時と大地震時の変形性状に関する比較と検討を行なった。

6.結論
[1]実大七層建物に対して浮き上がりを考慮した支持条件と基礎固定時の大地震を受けた時の挙動を比較した結果、浮き上がり後に壁脚に曲げ降伏が生じ,壁脚曲げ変形と基礎梁以外の部材の被害程度や建物変形角は同程度であった。耐震壁を補強した建物では実際の地盤条件では浮き上がりで建物の耐力が決まり大地震を受けたときに実験における壁脚曲げ降伏型の実大七層建物と同程度の靭性抵抗型の変形性能を有する。従って、耐震壁の破壊形式として、実際の支持地盤条件で基礎の浮き上がりによって、純フレームと同程度の靭性能を有する建物の設計が可能である。
[2]地盤剛性による影響は中小地震時に顕著に現われ、被害程度差が生じ、建物が崩壊メカニズムに達した後には影響は少ない。
PDFファイル名 007-01-0107.pdf


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