種別 論文
主題 埋設型枠に逆T形状のRC板を用いたRC合成床スラブの特性について
副題
筆頭著者 小森清司(長崎大学工学部)
連名者1 永藤政敏(長崎大学工学部)
連名者2 井上浩(長崎大学工学部)
連名者3 村上義彦(富士PSコンクリート)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 461
末尾ページ 464
年度 1985
要旨 1.はじめに
 床スラブ施工の合理化を目的にPC板を埋設型枠として用いる工法の実用化が進められており、その種類も多様化してきているが、それらはいずれも導入されているプレストレスが有効に働いてひびわれ防止やスパンの長大化に役立っている。なかでも形状が逆T形のものは床スラブの下面が平滑に仕上がるので重宝されているようである。ところが建築の床スラブにPC鋼棒を使用する場合には35mmの純かぶりか必要となる為、逆T形のように圧縮域が大きくとれない材では有効丈がとりにくくPC鋼棒の使用が難しくなってくる。さりとてプレストレスの効果は捨てがたいので、普通鉄筋を緊張することによってPC鋼棒に代替できないものかと考えた。もとよりこの方法ではプレストレスの減衰が大きく、スパンの長大化という従来のメリットを十分に生かすことは無理であるが、作業の省力化と単価の低減及び施工完了時までのひびわれ防止に対しては、期待が持てそうである。しかしながら、合成後の耐力増には期待していないといっても、たとえわずかでも鉄筋にプレストレスを導入している以上、その影響を全く無視して通常のRC材と同等に扱う訳にはいかない。少なくとも普通鉄筋に導入されたプレストレスの減衰状況と推移を把握し、それが材に及ぼす影響を検討しておかねばならない。そこで本研究では、逆T形のRC板埋設型枠を作成する際、主筋に普通の異形鉄筋を用い、それにプレテンション方式で4種類のプレストレスを導入し、そのプレストレスの減衰状況、プレストレスの大小が施工時及び合成後の床スラブの耐力変形にどのような効果をもたらすのか、また実用に供しうるのかどうか等を載荷実験によって検証したものである。

6.結び
 普通の異形鉄筋を配した逆T形のRC板埋設型枠でも、あらかじめその鉄筋に0.4σyの程度のプレストレスを導入しておけば、運搬時や施工時においてひびわれ防止に非常に効果的であり、またその型枠上面に現場打ちコンクリートを打設して作成された合成スラブは耐力や変形性能の面で通常のRC床スラブに比べて遜色がなく、十分実用に供し得ることが検証された。
PDFファイル名 007-01-0116.pdf


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