種別 | 論文 |
主題 | コンファインドコンクリート(横拘束コンクリート)を曲げ圧縮部に適用したPRC梁の高靭性挙動 |
副題 | |
筆頭著者 | 鈴木計夫(大阪大学工学部) |
連名者1 | 中塚佶(大阪大学工学部) |
連名者2 | 平松一夫(奥村組) |
連名者3 | 長田省作(大阪大学工学部) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 7 |
号 | 1 |
先頭ページ | 485 |
末尾ページ | 488 |
年度 | 1985 |
要旨 | 1.まえがき プレストレスト(鉄筋)コンクリートや鉄筋コンクリート構造では、従来、比較的もろい破壊を起すプレーンコンクリートを主構成材料としてきたため、それら構造物の耐震化に必要な十分な靭性を確保する構造技術とその設計法の確立は重要な研究課題となっている。一方、近年コンクリートをスパイラル筋等で横拘束した、いわゆるコンファインドコンクリートに関する研究が進められ、そのすぐれた靭性性質が明らかにされると同時に、コンファインドコンクリートの曲げ圧縮部への適用がコンクリート部材の靭性改善方法として、設計面、施行面からも極めて有効な方法であることが示されてきた。 本研究は、各種横拘束筋を用いたコンファインドコンクリートを曲げ圧縮部に適用した、実大により近いプレストレスト鉄筋コンクリート(以下PRCと略記)梁部材の、大変形塑性域における多数回正負交番繰り返し荷重下での靭性に関する基礎性状、ならびに靭性の評価に不可欠な限界変形などについて考察したものである。 4.まとめ 1)耐震性を目的として、コンクリート部材のじん性を論ずる場合、繰り返し載荷によるじん性の劣化を考慮しなければならない(同3参照)。 2)極めて大きな鉄筋・鋼材係数(qsp=0.35程度)を有する場合でも、円形スパイラル筋あるいは密に配筋された閉鎖形溶接スターラップの使用によって、梁のじん性ならびに繰り返し荷重に対する安定性は画期的に改善される(図3参照)。 3)横補強筋量の増大によってPRC梁部材のじん性は増大するが、その増加率は補強筋量の増加とともに減少する傾向がある(図5参照)。 4)繰り返し載荷をうける梁部材のモーメント-曲率関係の包絡線は、コンファインドコンクリートの繰り返し載荷による応力低下および引張鋼材の付着劣化などを考慮した梁断面についての単調解析によってほぼ推定できる。さらに、繰り返し荷重下で破壊しない限界変形点に対する指標としては、繰り返し載荷の影響を取り入れた単調解析から求まる終局限界点、ならびに圧縮筋の座屈発生時点などが有用である(図8、9参照)。 |
PDFファイル名 | 007-01-0122.pdf |