種別 | 論文 |
主題 | せん断補強鉄筋のタイプの異なる鉄筋コンクリートはりの疲労試験 |
副題 | |
筆頭著者 | ハッサン、ネセイン、モクタール(東京大学大学院) |
連名者1 | 上田多門(東京大学工学部) |
連名者2 | 玉井真一(東京大学大学院) |
連名者3 | 岡村甫(東京大学工学部) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 7 |
号 | 1 |
先頭ページ | 529 |
末尾ページ | 532 |
年度 | 1985 |
要旨 | 1.はじめに 鉄筋コンクリート部材のせん断疲労に関する研究は多く見られるが、せん断補強鉄筋として丸鋼を用いての研究は見られないようである。丸鋼は異形鉄筋と比較すると高い疲労振幅強度が期待でき、部材のせん断に対しては有利となることが予想される。しかし、付着性状が劣るため、ひびわれ幅の制御には不利であるとされている。そこで本研究は、丸鋼と異形鉄筋の2種類の鉄筋をせん断補強鉄筋として配置した矩形ばりを用いて疲労試験を行い、せん断補強鉄筋及びはりの疲労特性を実験的に明らかにすること及びせん断ひびわれ性状の詳細な観察を目的としている。せん断ひびわれ性状に影響を与えると思われる要因として、せん断補強鉄筋の部材軸とのなす角度と間隔、せん断スパンと有効高さの比を考慮している。 4.結論 本研究の範囲内で得られた結論は以下のようである。 (1)丸鋼をスターラップとして用いた場合、異形鉄筋の場合と比較して、せん断ひびわれ幅が大きくなるが、スターラップの破断によるはりの疲労寿命は延びる。 (2)せん断ひびわれ幅は、斜めスターラップより鉛直スターラップを用いた場合に大きくなる。丸鋼を斜めスターラップとして用いれば、異形鉄筋の鉛直スターラップと同程度にせん断ひびわれ幅の制御が可能である。せん断スパン比とせん断補強鉄筋の間隔のせん断ひびわれ幅に与える影響を今後明らかにする必要がある。 せん断ひびわれ幅はスターラップのひずみとほぼ直線的な関係があり、荷重の繰り返し回数の対数にほぼ比例して増加する。 (3)せん断ひびわれでのせん断ずれ変位は、せん断ひびわれ幅が0.1-0.15mm程度になって始めて生じ、以降はせん断ひびわれ幅にほぼ比例して増加する。鉛直スターラップの方が斜めスターラップより、せん断ずれ変位の制御に効果的である。 せん断ずれ変位は、スターラップの疲労破壊強度に影響を与えており、異形鉄筋の斜めスターラップと鉛直スターラップの疲労破壊箇所の差の要因となっている。 (4)丸鋼と異形鉄筋の付着性状の差は、その疲労破断箇所の差の要因となっている。 |
PDFファイル名 | 007-01-0133.pdf |