種別 | 論文 |
主題 | 被災した柱に袖壁を付加して復旧させた場合の復旧効果 |
副題 | |
筆頭著者 | 大久保全陸(九州芸術工料大学芸術工学部) |
連名者1 | 塩屋晋一(九州芸術工料大学芸術工学部) |
連名者2 | 重松和憲(九州芸術工料大学大学院) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 7 |
号 | 1 |
先頭ページ | 569 |
末尾ページ | 572 |
年度 | 1985 |
要旨 | 1.はじめに 現在、建築構造の耐震設計に於いては、一般に「いわゆる中地震程度では、構造物に顕著な破壊を許さず、大地震に際しても、人命にかかわる様な崩壊は防ぐべく、構造体に過度な耐震性能を保有させる」ことが目標とされている。従って、中地震を越えるある程度の地震が起きれば、構造体に何らかの損傷が起こることは、当然予測できることであり、被災建物が継続使用される場合は、構造体損傷部に対して何らかの補修・補強を施すことになる。 本研究は、上記の被災建物の復旧技術の開発に関する基礎的資料の収集を目的とするものであり、本報告は、被災柱に袖壁を付加して補修・補強した場合の復旧効果について実験的に検討したものである。 6.結び 1)h0/D=2及びh0/D=4の被災柱に袖壁を付加して復旧した結果、被災実験時より耐力は上昇するものの変形性能面では、前者の場合は若干向上が見られたが、後者では被災実験時の柱とほぼ同程度であり、改善までにはいたらなかった。 復旧後の力学的特性は、マクロにみた場合、最初から一体打ちして造られた袖壁付き柱の場合とほぼ同等であり、本実験では、復旧工法の違いによる差も顕著には表れなかった。 2)袖壁増設によって耐力は曲げに対しても、せん断に対しても増加する。しかし、最大耐力を越えて変形が進むと、曲げ系の破壊であっても袖壁圧壊によって荷重・変形曲線は負勾配となる。 3)復旧に際して柱帯筋を増加すると、袖壁が圧壊あるいはせん断破壊しても、柱部分の破壊は軽減されるため、袖壁増設柱では柱のせん断補強が肝要である。 |
PDFファイル名 | 007-01-0143.pdf |