種別 | 報告 |
主題 | モデレート・プレストレス導入による温度ひびわれ防止効果について |
副題 | |
筆頭著者 | 清水昭男(熊谷組原子力開発室) |
連名者1 | 秦昌樹(熊谷組技術研究所) |
連名者2 | 伊藤洋(熊谷組原子力開発室) |
連名者3 | 西岡吉弘(熊谷組原子力開発室) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 7 |
号 | 1 |
先頭ページ | 661 |
末尾ページ | 664 |
年度 | 1985 |
要旨 | 1はじめに 近来、コンクリート構造物はますます長大化しており、それに伴って従来マスコンクリートとされていなかった構造物においても、セメントの水和熱に起因する温度応力によるひびわれが品質保障上(耐久性、水密性)無視できない問題となっている。このような温度ひびわれの設計面からの防止対策として、低いレベルのプレストレス(モデレート・プレストレス)を導入したマスコンクリート構造物が西ドイツ等で施工されており、十分な効果をあげている。 本研究は、このような観点から、主に壁体構造物を対象とした新たな温度ひびわれ制御工法として、静的破砕剤を利用したモデレート・プレストレス導入法を開発し、実際の構造物を利用しての現場実験を行ったものである。その結果、本工法のひびわれ制御に対する有用性が確認されたのでここに報告する。また、プレストレス導入による温度ひびわれ防止効果の評価法についても若干の検討を加える。 4まとめ 主に壁体構造物を対象として、モデレートプレストレス導入を基本とした新たな温度ひびわれ防止工法を開発し、そのひびわれ制御効果を確かめるため、本工法を適用した実構造物壁による現場実験を行った。その結果、静的破砕剤によるプレストレス導入は十分可能であり、モデレートプレストレス導入によって温度ひびわれがかなり低減されることがわかった。本実験においては、対策を行った壁のひびわれ長さ、幅はともに無対策壁のそれに比べて50〜70%低減された。また、モデレートプレストレス導入効果を考慮した修正ACI式を提案し、それの定量的評価を試みたが、特に小さいひびわれ幅制御においてその有用性が大きく、ひびわれ幅低減抵抗力としての作用効果を十分期待できることが認められた。従来、ACI法(鉄筋によるひびわれ制御)では、0.3mm以下のひびわれ制御は鉄筋量が膨大となって不経済であったが、モデレートプレストレッシングを併用することにより、一層効果的、かつ経済的なひびわれ制御が可能となるものと考えられる。 |
PDFファイル名 | 007-02-0166.pdf |