種別 | 報告 |
主題 | アルカリ骨材反応試験(モルタルバー法)における各種の問題点 |
副題 | |
筆頭著者 | 蒔田実(建設省土木研究所) |
連名者1 | 小林茂敏(建設省土木研究所) |
連名者2 | 河野広隆(建設省土木研究所) |
連名者3 | 石井良美(建設省土木研究所) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 7 |
号 | 1 |
先頭ページ | 669 |
末尾ページ | 672 |
年度 | 1985 |
要旨 | 1.まえがき 近年、アルカリシリカ反応(以下ASRと略す)によるコンクリート構造物の劣化の事例が我が国でも発見されるようになり、各方面でASRに関する研究が積極的に進められている。 ASRの判定試験方法としてASTM C 227モルタルバー法(以下 C 227と略す)が広く知られており、我が国でも多くの研究者がこの試験、若しくはこれに準ずる試験を用いて試験研究を行っている。 しかしながら、C 227の試験方法を実施するにつれてこの方法の問題点や適用上のミス等について様々な体験をする機会も多くなった。 たとえば、モルタルバーのコンシステンシーを表すフロー値のASTMとJISとの定義の違いによる混乱や、長さ変化測定器具の性能上からくる測定ミス等々。しかしながらこのような失敗は筆者らだけではないかもしれないので、このような失敗談を発表しておいた方がASRの研究を行っておられる方々に参考になるかもれないと考えられたので、ここに取りまとめを行ってみた。 6.むすび 以上、モルタルバーを用いたC 227に類する試験を行う際のいくつかの問題点と解決策に対する提案を行った。 結論的に要旨をまとめると次のようになる。 1)C 227を我が国で行うに際してはモルタルのコンシステンシーの取扱いに混乱を生じ易い。 2)JIS規格のフロー試験機を用いてフロー値でC 227相当のコンシステンシーを得ようとする場合には(2)式によって換算することができる。 3)但し、モルタルのコンシステンシーの差は、試験結果に大きな影響を及ぼさないように思われる。 4)長さの測定器具のメカニズムによっては、供試体や標準棒の上下を反転すると値が変わるものがあるので注意を要する。 5)供試体の加湿方法の違いにより膨張量に大きな差が出るので、加湿養生の方法に装置の差が出にくい方法を選定すべきである。 6)骨材の反応性を判定するための基準試験に用いるセメントのアルカリ量は1.1〜1.2%とすべきであり、アルカリ量の少ないセメントを用いて定まった種類のアルカリで調整したものを用いるようにすべきである。 |
PDFファイル名 | 007-02-0168.pdf |