種別 | 報告 |
主題 | PCグラウト専用の新しい混和剤について |
副題 | |
筆頭著者 | 杉山雅(藤沢薬品筑波コンクリート研究所) |
連名者1 | 八木秀夫(藤沢薬品筑波コンクリート研究所) |
連名者2 | 竹内徹(藤沢薬品筑波コンクリート研究所) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 7 |
号 | 1 |
先頭ページ | 677 |
末尾ページ | 680 |
年度 | 1985 |
要旨 | 1.まえがき 従来プレストレストコンクリートのシース管中に注入する充填材としては、通常リグニン系等の混和剤を添加した比較的水量の多い(W/C40%以上)膨張性のセメントミルクが多用されている。しかしPC構造物の大型化、多様化に伴いPCグラウトとしては、より高性能なものが望まれており、又、耐久性、安全性からもこのグラウトの品質を改善する適切な混和剤の開発に期待がかけられている。 今回、PCグラウトの十分なてん充性、流動性を確保しながら、従来に比べ大幅に水セメント比を減少させ、しかも耐久性の面で悪影響を及ぼすと言われている硬化後の空隙やPC鋼の発錆の原因となるブリージングの低減を目的に, 高性能減水剤を主剤とする混和剤に関する検討を行った。又、グラウトのてん充性、ブリージングによる沈下収縮を補完的に改善するため、併用されている膨張剤についても若干の検討を行った。 4.まとめ PCグラウトの品質向上を目的に、高性能減水剤を主剤として低水セメント比でノンブリージングかつフローロス低減性を有し、2〜3時間で最高膨張に達する混和剤を試作し、T 基礎的性状に関する一連の検討を行った結果、次の知見が得られた。 (1)アルキルナフタレンスルホン酸塩系の高性能減水剤を適量添加したPCグラウトは、その減水効果により、ある程度ブリージングは抑えられるが、まだ十分な性能を有していない。 (2)高性能減水剤に特殊リグニンスルホン酸塩等を配合することにより、グラウトのブリージングを著しく抑制し、又、コンシステンシーの経時変化も改善される。 (3)これらの優れた性能は、混和剤のセメント粒子への吸着量やゼータ電位からも裏付けられる。 (4)温度、練り混ぜ時間、セメント銘柄による性状差は、低温時に現れやすいが、一般に比較的小さい。 (5)膨張剤については、各種温度で平均的に2〜3時間で最高膨張に達するAI-1タイプが適当と考える。 (6)グラウトの凍結は、やや遅れる傾向にあるが硬化後の強度は満足すべき結果となっている。 |
PDFファイル名 | 007-02-0170.pdf |