種別 論文
主題 マスコンクリートの温度応力算定に用いる外部拘束度に関する研究
副題
筆頭著者 吉岡保彦(竹中技術研究所)
連名者1 米沢敏男(竹中技術研究所)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 25
末尾ページ 28
年度 1986
要旨 1.まえがき
 マスコンクリートの外部拘束応力度を評価する場合、ヤング係数やクリープの材料的な特性とともに、拘束度は計算結果に大きな影響を与える。JCI指針や土木学会標準示方書では、マスコンクリートのひびわれ防止対策の検討を定量的に行うことを定めており、外部拘束度の評価について、より詳細な検討を行っておく必要がある。拘束度については古くならダムの水和熱によるひびわれ問題を対象に研究が行われてきた。ACI207委員会では、拘束度の分布と算定の基本的な方法を提案しており、現在でも多くの解析に適用されている。しかし、最近の有限要素方を中心とした解析から、これらの方法ではマスコンクリート打設ブロックの形状(矩形ではその高さと長さの比h/lあるいはl/h)の影響を十分考慮することができない点で不十分であることが永山ら小野らJCIマスコンクリートの温度応力研究員会により指摘されている。
 本研究は、このような観点から拘束体、被拘束体のヤング係数および形状等の要因を変化させた有限要素法による解析を行い、拘束度とこれら要因の関係について整理することを試みたのである。解析では、半無限地盤上に矩形ブロックが打設された場合のほか、ベースマット状マスコンクリート部材で一般に行われている矩形ブロックが積層打設される場合をも含めて検討した。
4.結論
 マスコンクリートの熱応力を求める場合に重要な拘束度について基本的な検討を加えた結果、次のような結果が得られた。(1)半無限地盤上に矩形コンクリートブロックが打設される場合、拘束度は両方のヤング係数のほか、ブロック長さ、高さ比(l/h)の影響を大きくうける。(2)ACI207委員会式はこの意味で問題があり、l/hが小さいときには危険側の評価となる。(3)拘束体の有効拘束面積はl/hが小さい場合を除けばl/hと比例関係にあるとみなしてよい。(4)岩盤上にマスコンクリートが積層打設される場合、岩盤のヤング係数が特に大きくなければ、4リフト目以上の拘束度の算定には地盤の影響を無視できる。(5)拘束体、被拘束体が同一の幅を有する場合には、拘束に寄与する有効面積は半無限地盤の場合1/2とになせる。(6)これらの点から半無限体・同一幅の拘束体の場合の拘束度の算定式を本文(4)式、(6)式で示すように与えた。
PDFファイル名 008-01-0007.pdf


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