種別 | 論文 |
主題 | マスコンクリートの温度応力に対するパイプクーリング効果の大自由度FEM解析プログラムの開発 |
副題 | |
筆頭著者 | 川原場博美(電力計算センター) |
連名者1 | 鹿子木唯夫(東電) |
連名者2 | 田辺忠顕(名古屋大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 8 |
号 | 0 |
先頭ページ | 45 |
末尾ページ | 48 |
年度 | 1986 |
要旨 | 1.はじめに マスコンクリートの熱応力制御の手法には、各種の方法があるが、その中でもコンクリート中に冷却水を流す管路を埋設し、コンクリートが硬化する際に発生する水和熱を除去するパイプクーリングは、有効な手段と言える。パイプクーリングを効果的に実施するには、事前にパイプ網のレイアウト、冷却水の流速、クーリング期間等を定める必要がある。 これらの問題を解決するために、擬3次元クーリング解析手法により、大自由度、多層構造物、多系列パイプ網の解析が可能なプログラムを開発した。 ここでは、本プログラムによる解析と実測結果とを比較するとともに、パイプクーリングによる温度および応力低減効果について実際の構造物により各種の数値実験を行い、検討を行ったので報告する。 5.結論 パイプクーリングによる温度および応力低減効果解析について擬3次元手法により大自由度FEM解析プログラムを開発した。 本プログラムにより解析した温度は、実測値とよく一致し、クーリング効果の解析が可能であるとわかった。 さらに、実際の構造物を想定し、冷却水の流速、初期水温、冷却期間、パイプ系列等について、数値実験を行い、クーリング効果の検討を行った。 その結果、パイプクーリングにより応力を低減させる要因として顕著であったのは、冷却期間と流速であった。冷却期間の効果は、本数値計算の範囲ではコンクリートの上昇温度が最高に達するまでの2〜3日間の効果が大きく、それ以上継続すると引張応力を増大させる傾向を示した。しかし、長期的な温度応力については、未だ数値実験を行っていないので、今度検討したい。流速については、中測50cm/secで、クーリングしない場合と比べ、引張応力を約半分に低減でき、100cm/secでは1/3に低減させている。しかし、パイプのごく近傍では、クラックが発生することも考えられ、今後の課題としたい。 |
PDFファイル名 | 008-01-0012.pdf |