種別 | 論文 |
主題 | 逆解析に基づくコンクリート部材の信頼性の評価について |
副題 | |
筆頭著者 | 関博(早稲田大学) |
連名者1 | 松井邦人(東京電機大学) |
連名者2 | 松島学(東電) |
連名者3 | 金子雄一(早稲田大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 8 |
号 | 0 |
先頭ページ | 229 |
末尾ページ | 232 |
年度 | 1986 |
要旨 | 1.まえがき 著者らは既に鋼材とコンクリートの経年劣化のモデルを提案している。しかし、本モデルでほ不明確な因子を含んでおり必ずしも満足いくものとは言い難い。そこで本文では、既往の実験結果などの資料を再検討すると共に、実橋の桁に対して本モデルを適用して破壊確率を計算し、経験的な値との整合性を検討することによって、モデルの妥当性に関して考察した。なお、本文で対象とした部材の劣化としては、鋼材の腐食とコンクリートの劣化による曲げ耐力の低下である。 6.まとめ 構造物の構成材料の劣化による安全性の低下に関して、コンクリートおよび鋼材の劣化条件を設定し、構造部材としての安全性の評価を考慮した。得られた結果および問題点を以下に示す。(1)本モデルを用いることにより経年と共に安全性が低下すること、細経ほどに安全牲の低下が大きいこと、などの傾向が示されたと思われる。しかし、細径の鋼材を用いることは、鋼材の本数が多くなることであるから、同じ耐力を有する断面でも鋼材の本数の多い場合の方が、各鋼材の腐食の進行は個々に異なるため全体としての耐力低下は小さいことが想定される。よって実際には本文で得られた結果よりも高い安全性を有していると考えられ、モデルの再検討が必要である。(2)本文で用いたデータはすべてPCであり、RCへの適用についてはさらに検討が必要である。(3)腐食速度について、本文では年数の0.5乗に比例すると仮定したが、より現実的なものとするためには、さらにデータの蓄積が必要である。(4)本文において本モデルの実橋への適用が示され、これによって経年劣化の定量的な推定が可能となったと思われる。 今後、上記の問題点を考慮すると共に、多くのデータを背景として、構造物の安全性のより精度の高い推定が必要となると思われる。 |
PDFファイル名 | 008-01-0058.pdf |