種別 | 論文 |
主題 | コンクリートの表面気泡の低減について |
副題 | |
筆頭著者 | 倭富士桜(花王) |
連名者1 | 辻彰敏(花王) |
連名者2 | 国川憲三(花王) |
連名者3 | 服部鍵一(花王) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 8 |
号 | 0 |
先頭ページ | 253 |
末尾ページ | 256 |
年度 | 1986 |
要旨 | 1.はじめに コンクリートの表面気泡を低減するため、その生成、消滅を界面化学的に考察して行った二、三の実験結果について報告する。 表面気泡の発生要因は、図-1に示すように種々考えられるが、本報告では、これらの要因の中、主として混和剤と界面活性剤を取り上げた。高性能減水剤β−ナフタレンスルホン酸ソーダホルマリン高縮合物(以下NSとよぶ)およびメラミンスルホン酸ソーダホホルマリン高縮合物(以下MSとよぶ)の水溶液の表面張力は水の表面張力に近い。従って、NS、MSを添加したコンクリートは、図−2(1)に示すようにコンクリートと離型剤(油)との界面の濡れが悪く、油表面に気泡が吸着されたまま硬化コンクリートに表面気泡として残る。 従って混和剤の表面張力を抵下させれば、コンクリートと離型剤との濡れが良くなり、離型剤とコンクリートの界面はセメントペーストで覆われ、図−2(2)のように気泡はコンクリート内部へ移動すると考えられる。 この考えをもとに、NS水溶液の表面張力を低下させるため種々の界面活性剤を添加し、表面張力の低下能および表面気泡の低減効果を実験し、その結果をさらに大型製品の型枠を用いて確認した結果について報告する。 4.まとめ 以上の結果をまとめると、 (1)コンクリートの表面強力を下げて離型剤(油)の表面張力に近づけて、コンクリートと油界面の濡れを良くすることによって、表面気泡の低減することができることを確認した。 (2)高性能減水剤NS、MSに低泡性の活性剤を併用することにより、表面張力を低下させ、かつ他の性能に悪影響を及ぼさずに表面気泡低減を行いうる。 さらに、コンクリートの表面気泡はその製造条件、そのレオロジー物性も重要な因子であり、混和剤との関係をさらに追求する必要がある。 |
PDFファイル名 | 008-01-0064.pdf |