種別 | 論文 |
主題 | 高流動化した水中コンクリートの品質 |
副題 | |
筆頭著者 | 青木茂(大林組) |
連名者1 | 十河茂幸(大林組) |
連名者2 | 三浦律彦(大林組) |
連名者3 | 芳賀孝成(大林組) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 8 |
号 | 0 |
先頭ページ | 277 |
末尾ページ | 280 |
年度 | 1986 |
要旨 | 1.まえがき 地下連続壁や場所打ち坑に使用される水中コンクリートは、水中打設時の分離を少なくし硬化後に十分な品質を確保する目的で、一般に単位セメント量370kg/m3以上の富配合のものが用いられることが多い。しかし、近年、構造物の大型化に伴い連壁コンクリートの部材厚も大きくなり、水和熱による温度ひびわれの問題が生じる場合もある。この対策として低発熱セメントの使用や単位セメント量の低減が有効と思われるが、反面、水中打設時の分離による品質低下が懸念される。 以上の観点から、この研究では(1)低発熱セメントの使用、(2)流動化剤の使用による単位セメント量の低減、(3)低発熱セメントを用いた高強度の流動化コンクリートの適用、(4)分離低減剤の使用による単位セメント量の低減などの水中コンクリートとしての有利性を調べる目的で、水中打設実験を実施した。この報告はこれらの実験のうち、各種配合の水和熱低減効果とこれらを水中打設した際の品質変動について検討したものである。 4.まとめ この研究で明らかになったことをまとめると以下の通りである。 (1)水中打設時のコンクリート下端部付近の強度の変動はトレミー管の先端から離れた所で生じるが、流動化コンクリートとしてセメント量を減少させたものや低発熱セメントを用いたものでも、普通セメントを用いた軟練りコンクリートに比べて、その程度はほとんど変らない。 (2)分離低減剤を使用したコンクリ一トは水中流動時の品質変動がほとんどない。 (3)低発熱セメントを用いた水中コンクリートは温度上昇量も低く、温度ひびわれの低減上有効である. これらの結果より、温度ひびわれを抑制した高品質の水中コンクリートを施工する1つの方法として、水中打込み開始時のコンクリートを分離低減コンクリートとし、そのあとに低発熱セメントを用いた流動化コンクリートを打設することが合理的、かつ経済的と思われる。なお、実施工に際しては、今後さらに詳細な検討が必要であると思われる。 |
PDFファイル名 | 008-01-0070.pdf |