種別 | 論文 |
主題 | フライアッシュ高含有貧配合コンクリートの舗装路盤への適用性 |
副題 | |
筆頭著者 | 鳥居和之(金沢大学) |
連名者1 | 川棺満紀(金沢大学) |
連名者2 | 枷場重正(石川工業高等専門学校) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 8 |
号 | 0 |
先頭ページ | 293 |
末尾ページ | 296 |
年度 | 1986 |
要旨 | 1.まえがき 近年、欧米の諸国では、通常のコンクリートとセメント安定処理土の中間的な力学特性状をもつ貧配合コンクリート(エコノクリート)をコンクリート舗装の路盤や複合コンクリート舗装の下層へ採用する機会が増大している。貧配合コンクリート路盤には、大きな荷重分散効果と水の侵入に対する良好な耐侵食性が期待できるので、舗装の耐久牲を向上させるために貧配合コンクリートの舗装路盤への適用を検討することは意義あることと考えられる。一方、石炭火力発電所より副産物として多量に発生するフライアッシュのコンクリート材料としてのより積極的な利用について大さな関心が寄せられている。貧配合コンクリートにおけるフライアッシュの使用は、ワーカビリティの改善、乾燥収縮の低減および長期にわたる強度発現の点で有効であると指摘されているが、混和材料としてのフライアッシュの効果は使用するフライアッシュの品質により大きく相違するものと予想される。このような観点より、本研究は、フライアッシュ高含有貧配合コンクリートを舗装路盤へ適用することを目的として、フライアッシュ高含有貧配合コンクリートのワーカビワティ、微視的構造、強度、乾燥収縮および凍結融解に対する抵抗性について実験的検討を加えたものである。さらに、このような貧配合コンクリートにおける再生骨材の利用の可能性についても検討を加えている。 4.結論 舗装の耐久牲を向上させるためには、コンクリート版自身よりも舗装路盤の強度および耐久性を改善する方が得策であるとの判断より、アメリカおよびヨーロッパの諸国では、コンクリート舗装に貧配合コンクリートのような高強度・高剛性の路盤が採用されている。舗装路盤に適用される貧配合コンクリートの強度は、28日材令において50〜150kg/cm2程度のものが一般的であり、本研究の結果よりフライアッシュ置換率が50%程度のフライアッシュ高含有貧配合コンクリートでも舗装路盤としての強度および耐久性を確保できることが明らかになった。また、再生骨材を使用したフライアッシュ高含有貧配合コンクリートでは、強度および耐久性が多少低下することについて配慮することが必要になるが、あまり大きな強度が要求されない貧配合コンクリート路盤では再生骨材のような低品質骨材の利用も十分に可能である。舗装廃材の処理と有効利用の点より、耐用年数に達した舗装コンクリートを現地で破砕処理し、貧配合コンクリート又はセメント安定処理路盤用骨材として再利用することは検討する価値があるものと思われる。 |
PDFファイル名 | 008-01-0074.pdf |