種別 論文
主題 高温養生の変化がコンクリートの特性に及ぼす影響について
副題
筆頭著者 吉田弥智(名古屋工業大学)
連名者1 飯坂武男(名城大学)
連名者2 杉山秋博(名城大学)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 317
末尾ページ 320
年度 1986
要旨 1.まえがき
 高温発生を受けたコンクリートの強度特性に関しては、一定の緩やかな上昇温度における蒸気養生コンクリートの研究が多数発表されている。しかし、岐阜、長野県境で計画中の安房トンネルに見られるように、火山地帯の影響を受けた高熱地帯での工事が今後増加するものと考えられる。このような高熱地帯に直接コンクリートを打設すると、高温度と急激な上昇温度によってフレッシュコンクリートの練り混ぜ水、空気泡が大幅な熱膨張を示すため強度低下の原因になると考えられる。強度低下を防ぐ場合、蒸気発生コンクリートは、放置時間を設けてコンクリ−トの組織を安定させ、強度に対する悪影響を少なくしているが、急激な温度上昇作用を受ける場合の放置時間の影響を調べた研究は少ない。
 このため、本研究はセメントの種類と高温発生を開始する時のコンクリート強度を変化させたコンクリートの特性を求めようとした。
4.結論
 練り混ぜ直後のコンクリートが高温発生を受けると、高温度と急激な温度上昇により、セメントの水和反応が抑制され、コンクリート中の練り混ぜ水や気泡が熱膨張し組織の緻密性が悪くなるため大幅な強度低下をしめす。しかし高炉セメントの場合、60℃程度の温度までは強度低下が少ない事が認められた。さらに、放置時間を設けてコンクリート試料の強度を高くすると高温発生による強度低下を防ぐことができるが、コンクリート強度が1kgf/cm2程度であれば、80℃の高温度においてもかなりの改善効果が得られる。これから、高熱地帯にコンクリートを打設するとき、セメントの選択や6時間程度の短時間のクーリングで十分な効果が得られると考えられる。また、コンクリート内部の気泡による強度低下の影響が大きく作用するため、ホットコンクリートのように打設するコンクリート温度を高くして、温度差を少なくし気泡の膨張を減少するのも一方法と考えられる。
PDFファイル名 008-01-0080.pdf


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