種別 | 論文 |
主題 | 粘塑性有隈要素法によるフレッシュコンクリートの流動シミュレーション |
副題 | |
筆頭著者 | 谷川恭雄(三重大学) |
連名者1 | 森博嗣(三重大学) |
連名者2 | 筒井一仁(三重大学) |
連名者3 | 黒川善幸(三重大学) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 8 |
号 | 0 |
先頭ページ | 377 |
末尾ページ | 380 |
年度 | 1986 |
要旨 | 1.まえがき フレッシュコンクリートを一種の高濃度サスペンションとみなし、その流動性質をレオロジーによって解明しようとする研究が、近年数多く報告きれている。既往の研究の多くは、フレッシュコンクリートをビンガムモデルと仮定して各種粘度計を用いてそのレオロジー定数を測定し、従来定性的にしか表現されていなかったフレッシュコンクリートの流動特性を、ある種の物理量によって定量的に把握することを目的としている。流動現象の解析には、このような物理量が不可欠であるが、これらと一般的に行われている簡便なワーカビリチー試験によって得られる物性値との関係は、各研究者の報告にかなりの相違がみられ、不明な点が多い。また、現場の施工面でフレッシュコンクリートのレオロジー定数をどのように利用し得るかといった可能性や方向性を示した研究はほとんどみられない。 本報告では、筆者らが既に提案したフレッシュコンクリートの粘塑性有限要素解析法を用いて、各種コンシステンシー試験のシミュレーションを行い、これらの試験で得られる諸数値のレオロジー的意味を明らかにする。 6.まとめ 本報では、粘塑性有限要素法を用い、スランプ試験、フロー試験、球引上げ試験、および平行板プラストメータによるフレッシュコンクリート(フレッシュモルタル)のコンシステンシー試験のシミュレーションを行った。得られた知見をまとめると、およそ以下のようになる。 1)レオロジー定数(降伏値、塑性粘度)がスランプ値に与える影響は、図−5に示すとおりであり、降伏値が支配的である。 2)レオロジー定数(降伏値、塑性粘度)がフロー値に与える影響は、図-9に示すとおりであり、降伏値および塑性粘度が共に小さい値の範囲で敏感に影響を与える。 3)球引上げ試験および平行板プラストメータによって得られるレオロジー定数は、測定する変位速度の範囲によって相違する。 今後、型枠内や管内でのフレッシュコンクリートの流動シミュレ一ションを行い、実験室で測定されるレオロジー定数および現場におけるコンクリートの施工性能との関係を明らかにしていく予定である。 |
PDFファイル名 | 008-01-0095.pdf |