種別 | 論文 |
主題 | メカニカルアンカーボルトの引抜き耐力に及ぼすコンクリート母材の性質 |
副題 | |
筆頭著者 | 上村克郎(宇都宮大学) |
連名者1 | 小西敏正(宇都宮大学) |
連名者2 | 橘高義典(宇都宮大学) |
連名者3 | 関和彦(竹中工務店) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 8 |
号 | 0 |
先頭ページ | 405 |
末尾ページ | 408 |
年度 | 1986 |
要旨 | 1.はじめに 構造部材または各種設備機器などのコンクリート躯体への接合には、様々な種類のアンカーボルトが使われている。中でもコンクリート躯体を穿孔し、ボルト先端部を機械的に開かせることにより固定させる方法、いわゆる「メカニカルアンカーボルト」は、位置決めが正確にできること、施工が簡単であることなどの特徴から、建築現場での需要が増加している。しかしながら、その耐力に関しては不明確な点が多く、特に引抜き耐力におよぼすコンンクリート母材の性質の影響を体系的に研究した例は少ない。 本研究は、メカニカルアンカーボルトの引抜き耐力について、コンクリート母材の性質との関係を考察するとともに、引抜き耐力の推定式を提示することを目的とした。なお、今回は、コンクリートの性質に着目するため、アンカーボルトの埋め込み深さは一定とし、埋め込み深さによる影響は今後の課題とした。 5.まとめ 本研究で得られた結果をまとめると以下のとおりである。 1)引抜き耐力は、コンクリート母材のW/Cに影響を受け、その値が小さいほど耐力は大きくなる。 2)引抜き耐力は、コンクリート母材の骨材量に影響を受ける。それは、W/Cが小さい場合には骨材量が多いほど、W/Cが大きい場合には骨材量が少ないほど耐力は増加する傾向があった。 3)メカニカルアンカーボルトの定着部の形状を考慮に入れた破壊線の推定および応力分布解析より、メカニカルアンカーボルトの引抜き耐力の推定式を提示するとともに、その適用性を埋込み深さが一定の範囲で確認した。また、同一アンカー半径の先付けアンカーボルトよりも引抜き耐力はやや大きくなることが考案された。 なお、今後の研究課題として、引抜き耐力に及ぼす埋込み深さ、骨材(量、形状等)の影響、アンカーボルトの定着部の形状などがあげられる。 |
PDFファイル名 | 008-01-0102.pdf |