種別 | 論文 |
主題 | 鋼繊維補強コンクリートの引張試験法 |
副題 | |
筆頭著者 | 森田司郎(京都大学) |
連名者1 | 徐商教(韓国忠北大学) |
連名者2 | 小松勇二郎(京都大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 8 |
号 | 0 |
先頭ページ | 425 |
末尾ページ | 428 |
年度 | 1986 |
要旨 | 1.序論 鋼繊維補強コンクリート(以下SFRCと略記)の力学的挙動に関する既往の研究の大部分は強化機構や強度に着目したもので、SFRCの材性改善の根源である引張ひびわれ後、または最大引張応力以後の挙動に関しては充分研究されていない。単軸引張応力下でのこの領域の評価は、試験方法の技術的困難さのために、曲げ試験による靱性の定量化で代用されており、これ以外には明確な評価法がない。 RC部材中の鉄筋が引張力をうけた場合、コンクリートに多数の横断ひび割れが発生した後でも、ひび割れ間のコンクリートの引張協力によって鉄筋の剛性が見かけ上増大する効果をTension-Stiffening効果(以下TS効果と略記)と言う。SF体積比2%程度ではSFRCの引張強度の増加はほとんど期待できないが、SFRCに埋め込まれた鉄筋のTS効果は著しく増大する。特に鉄筋の降伏以後の効果が著しいことが特色である。従来この効果の定量的評価はされなかった。 本報ではSFRCの最大引張応力以後の力学的挙動を明らかにすることを目的として、著者等が考案した直接引張試験法を実際に適用した結果を報告し、またSFRCのTS効果をRCについての森田の手法によって定量化した結果を報告する。 4.結論 (1)著者等が考案した直接引張試験法をSFRCに適用した結果、応力減退域における引張応力−盃度曲線を安定して求めることができた。 (2)ひび割れ後の残存強度は長い鋼繊維を用いた方が、小さい混入率で大きい値を得ることができる。 (3)SFRCのTS効果は鉄筋の降伏以後でも著しい。 (4)TS効果はSFの混入率が増すほど、かつSFが長くなるほど著しい。 (5)TS効果の降伏点での谷間は見かけの現象であると予想されるが、確認を要する。 (6)ファイバー良さと両試験法での断面寸法の適正な比率については検討を要する。 |
PDFファイル名 | 008-01-0107.pdf |