種別 | 論文 |
主題 | RC高橋脚モデルの損傷過程と振動特性 |
副題 | |
筆頭著者 | 古沢誠司(中部大学) |
連名者1 | 平沢征夫(中部大学) |
連名者2 | 伊藤和幸(中部大学) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 8 |
号 | 0 |
先頭ページ | 521 |
末尾ページ | 524 |
年度 | 1986 |
要旨 | 1.まえがき 構造物の振動数を決定する要因としては、構造物の剛性および質量があげられる。一方、鉄筋コンクリート(以下RCと略記)の特徴として、荷重履歴を受けることによりコンクリートのひびわれや局部的な欠落によって剛性が低下していくことがあけられる。そのためRC構造物は、地震のような荷重履歴を受けた場合には、損傷によって振動特性が変化していく。このことは、RC構造物の耐震設計を行う際に損傷による振動特性の変化を考慮する必要があることを示している。また、損傷程度と振動特性の関係が定量化できたならば、逆に振動特性からRC構造物の損傷程度を推定できるものと考えられる。 本研究は、上記の2つの点についての基礎的研究として、曲けが卓越するRC高橋脚モデルを作製し、損傷を受けていく過程における振動数の変化を実験によって調べ、振動数による損傷度評価および、計算値との比較を試みたものである。 7.まとめ 本研究は、使用コンクリート(普通コンクリート、高強度コンクリート、鋼繊維補強高強度コンクリート)、使用鉄筋(D10とD13)、載荷方向(I方向、V方向)の異なる高橋脚モデルを対象として、それが損傷を受けた場合の振動数を実験的に調べ、振動数による損傷度評価および、計算値との比較を行った。その結果、以下の事柄が得られた。 (1)高橋脚モデルの損傷と振動数の変化は、使用材料・載荷方向によって異なる。しかし、初期振動数と終局変位時振動数との差を基準とした相対低下振動数率を用いることにより、振動数の変化をy=ae-bxで表すことができる。 (2)損傷度関数として、4.(2)で提案したような振動損傷度〜変位損傷度曲線を用いれば、振動数から損傷度(履歴変位)を定量化することが可能である。 (3)振動数の変化を計算によって求める場合の曲げ剛性は、1断面の曲げ剛性の変化を用いるのではなく、高さ方向にも分割して求めた等価剛性を用いれば、振動数の変化の様子を計算で求めることができる。 (4)柱基部の押し込み、引き抜けが振動数に影響を与え、振動数を正確に求めるには、その影響を明らかにする必要がある。 |
PDFファイル名 | 008-01-0131.pdf |