種別 | 論文 |
主題 | 高強度軽量コンクリート部材の曲げ及びせん断強度 |
副題 | |
筆頭著者 | 村山八洲雄(鹿島建設) |
連名者1 | 岩渕明(鹿島建設) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 8 |
号 | 0 |
先頭ページ | 533 |
末尾ページ | 536 |
年度 | 1986 |
要旨 | 1.はじめに 軽量コンクリート(LWC)は死荷重が支配的荷重となっている最大PC橋梁への利用が有望視されている。長大PC橋梁に用いる軽量コンクリートとしては、設計基準強度が400kg/cm2程度で、かつ品質管理が容易な粗骨材のみを軽量骨打としたコンクリート(Sand−LWC)が想定される。このような高強度LWCでは、同程度の圧縮強度を有する普通コンクリート(NWC)や低強度のLWCとは静弾性係数、引張強度及び応力ひずみ関係等の基本的力学特性が異なるため、これを用いた部材の挙動もNWCとは違ったものになることが考えられる。そこで、LWC部材の特性を調べるために、鉄筋コンクリート(RC)矩形はりを用いた曲げ及びせん断実験を実施し、これらの結果をNWC RC矩形はりの結果と比較検討した。 部材の曲げ強度は、コンクリートの応力ひずみ関係に影響されるので、まず圧縮時の応力ひずみ関係におけるLWCとNWCの差異を確認した後、RC部材の実験を行って曲げ強度について検討した。 また、部材の斜め引張強度は、コンクリートの引張強度と相関しており、引張強度が小さいLWCでは斜め引張破壊モードのせん断強度はNWCよりも小さくなることが推察される。ここではこのモードに着目した実験を行ってせん断強度について検討した。また、ひびわれ面に沿ったせん断摩擦を測定するための実験も併せて実施した。 5.結論 高強度HWC(設計基準強度400kg/cm2)を用いたRC部材の曲げ及びせん断実験から、次のことが明らかとなった。 1)圧縮時の応力ひずみ曲線は、NWCに比べ最大応力以降の応力降下が急激で、また、破壊が脆性的である。 2)しかしながら、部材の曲げ強度に及ぼす蒸気の影響は、通常用いられる鉄筋比の範囲では小さく、今回の実験範囲である鉄筋比が1.6%程度以下のRC部材では、実用上この影響無視することができる。 3)ひびわれ面に沿ったせん断摩擦は、同程度の圧縮強度のNWCよりも約30%小さく、低強度のLWCひ比較しても10〜20%程度小さい。 4)せん断補強筋の無いRC部材の斜め引張破壊モードにせん断強度は同程度の圧縮強度のNWCよりも約30%小さい。しかし、a/dが3程度より小さくタイドアーチ的耐荷機構に移行した場合のせん断強度はNWCよりも大きくなる現象がみられる。 |
PDFファイル名 | 008-01-0134.pdf |