種別 論文
主題 合成構造におけるシアーコネクターの基本的な力学性状
副題
筆頭著者 清宮理(運輸省)
連名者1 横田弘(運輸省)
連名者2 銘木操(日本鋼管)
連名者3 千葉照男(運輸省)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 609
末尾ページ 612
年度 1986
要旨 1.まえがき
 防波堤用ケーソン、浮消波堤、沈埋トンネルなどの港湾構造物を鋼とコンクリートとを合成した部材によって建設することが考えられている。合成部材の採用により、構造物の軽量化、施工の迅速化が図られ、経済的で所定の安全性を保持する港湾施設の建設が可能となる。合成部打に関しては、橋梁、建築物などで実績が多く、設計法もかなり整備されている。港湾構造物への合成部材の採用に当たっては、構造様式、施工性、耐久性などに関して海洋環境を考慮した検討を必要とし、設計法、施工技術などの技術的課題を解明する必要がある。そのーつに鋼とコンクリートを合成する際のシアーコネクター「ズレ止め」の性能評価がある。シアーコネクターとしてスタッドジベル、形鋼などが通常用いられる。図-1に示す港湾構造物では、形鋼による合成を期待する方法が考えられるが、形鋼による合成効果については十分な知見が得られていない。そこで、山形鋼、みぞ形鋼などの形鋼によるシアーコネクターの基本的な力学的性状を把握するため、押抜き試験を実施した。シアーコネクターの形状、寸法、コンクリートの強度などの要因がシアーコネクターの強度特性にどのような影響を及ぼすか調べたので、その結果を報告する。
5.結論
 形鋼を用いたシアーコネクターの基本的な力学性状として、今回の試験の範囲で得られた結論は以下の通りである。
1)破壊形式は、シアーコネウターの形状、配置、コンクリートの圧縮強度などの影響を受けたか、シアーコネクターの破断、コンクリートのせん断破壊及びコンクリートの圧縮破壊の3種類に分類できた。
2)比較的低い荷重でシアーコネクターとコンクリートとの間にすき間が生じ、その後コンクートにひびわれが発生したが、耐荷力はひびわれ発生荷重の約2倍であった。
3)同一鋼重のシアーコネクターを用いた場合、シアーコネクターのウェブの高さlと肉厚tとの比l/t<10のもの耐荷力が大きかった。
4)シアーコネクターの耐荷力を求める式として、道路橋示方書及びAISCに示される式と今回の試験結果とを比較すると、両者があまり一致しなかった。今回の試験に用いた形鋼によりシアーコネクターの耐荷力として、式(3)に示すP=75√t・w・√Jckとすると、両者が良く一致した。
PDFファイル名 008-01-0153.pdf


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