種別 論文
主題 斜め方向入力を受けるボックス壁の力学性状に関する解析的研究
副題
筆頭著者 谷口元(竹中工務店)
連名者1 毛井崇博(竹中工務店)
連名者2 上田真稔(竹中工務店)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 685
末尾ページ 688
年度 1986
要旨 1.まえがき
 原子炉建屋のように安全性が重視される構造物の設計においては、材料の非線形性を考慮した弾塑性挙動の把握が望まれている。従来鉄筋コンクリート構造物の安全性の確認は模型実験によって行われることが多かったが、近年の実験的研究成果の蓄積に伴いコンクリートの力学性状は徐々に明らかになり、数値解析による実現象の説明も可能となりつつある。
 本稿は鉄筋コンクリートシェル構造物を有限要素法によって解析し、その結果を実験値と比較したものである。加力角度0°のボックス壁の有限要素解析については、すでに実験値と解析値が良く合うことを報告している。また斜め加力を受けるボックス壁については、青山・細川他が角度45°の場合についてFEM弾性解析を行っている。本論文では、加力角度45°について弾塑性解析を行ない、実験と本解析手法による解析結果の適合性を検討した後、同一モデルの加力角度30°と0°についても解析し斜め加力を受けるボックス壁の変形性状、耐力等の加力角度の違いについて調べた。解析対象とした試験体はせん断スパン比が小さいせん断卓越型の試験体である。
 解析手法は、筆者等が既に報告したものと同じである。即ち、i)ひび割れ後の圧縮方向のコンクリートの剛性低下と耐力の低下、ii)せん断変形によるコンクリートの破壊の判定、iii)鉄筋のダボ作用によるせん断伝達効果を考慮している。
6.まとめ
 以上、FEM解析を通じて以下の知見を得た。
1)本解析手法によって、斜め加力のボックス壁の弾塑性挙動及び耐力をシミュレーションすることができる。
2)せん断破壊型のボックス壁では加力角度の違いにより荷重変形曲線に顕著な差は見られないが、最大耐力は角度が大きくなるにつれ増大する傾向にある。なお曲げ耐力は、実験や既往の算定式によれば、加力角度が大きくなるにつれ大きくなるが、今後さらに本解析法でも確かめたい。
PDFファイル名 008-01-0172.pdf


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