種別 | 報告 |
主題 | 鉄筋の直接通電加熱による半円筒状RC壁の表層剥離解体実験 |
副題 | |
筆頭著者 | 笠井芳夫(日本大学) |
連名者1 | 中川和平(前田建設工業) |
連名者2 | 西多致(前田建設工業) |
連名者3 | 菅原甫靱(前田建設工業) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 8 |
号 | 0 |
先頭ページ | 913 |
末尾ページ | 916 |
年度 | 1986 |
要旨 | 1.はじめに 鉄筋コンクリート構造物の鉄筋に直接、電気を流して加熱し、内部ひびわれを発生させることにより、RC構造物の表層剥離解体作業を著しく容易にすることができる。前々回は、表層剥離に関する基礎実験を縮尺モデルで行った。また前回は、表層剥離に関する実証実験を平板状の実物寸法モデルで行った。今回は、半円筒状の試験体について実験研究を行った。この実験では、せん断補強筋の有無による剥離性及び発生粉塵量の把握を主題とした。なお、この実験では、粉塵を次のように分類した。CPSハイボリューム法により捕集(光散乱法でも一部捕集)された粉塵を浮遊粉塵、落下粉塵と解体片中の微粒粉塵(53μm以下)を沈降粉塵、53μm以上を解体破片とした。 4.まとめ 今回の半円筒状試験体による実験によって以下に示す結論が得られた。 (1)通電加熱中に発生するひびわれは、通電鉄筋の両端を切断した場合より、切断しない場合のほうが良い。 (2)通電後の剥離性は、前回の実験結果と同様にせん断補強筋の無い場合、非常に良いことが実証された。また、せん断補強筋の有る場合、無通電に比べて、通電すると1/2以下の剥離所要時間であった。 (3)通電後の解体による浮遊粉塵量は、せん断補強筋の無い場合、極めて少なく、またせん断補強筋の有る場合も、その発生量は無通電の場合の1/2であった。 (4)通電した解体コンクリート片の大半は塊状ないしは板状であり、微細片の量は少なかった。このことは、解体物のみかけ容積が小さく、廃棄物処理に対して有利である。 今回の実験により、RC遮蔽壁の実物大、実仕様の表層コンクリート剥離解体への鉄筋直接通電加熱工法の適用可能性が実証された。今後遠隔化を含めた工法のシステム化のための開発研究を進めていきたい。 |
PDFファイル名 | 008-02-0229.pdf |