種別 | 論文 |
主題 | シリカフュームを混入した高強度コンクリート用材料の基礎性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 三浦律彦(大林組技術研究所) |
連名者1 | 十河茂幸(大林組技術研究所) |
連名者2 | 青木茂(大林組技術研究所) |
連名者3 | 入矢桂史郎(大林組土木技術部) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 9 |
号 | 1 |
先頭ページ | 45 |
末尾ページ | 50 |
年度 | 1987 |
要旨 | 1.まえがき 高強度あるいは高耐久性コンクリート用の混和材料として、産業副産物であるシリカフューム(以下SFと略)の適用が有効であるとされている。SFは、平均粒子径がセメントの40分の1程度以下と大変細かく、また、主成分としてSiO2を80%程度以上含むため、フライアッシュなどに比べて活性が高いなどの特徴がある。SFのこのような特徴を生かした多方面への適用性の検討は10年以上前から進められているが、特に最近ではコンクリート構造物の耐久性向上技術の開発と相まって各種の研究が盛んに行われている。筆者らも、高強度用、高耐久性あるいは高分離抵抗牲の材料としてSFの用途開発を進めているが、この報告は高強度モルタル、高強度コンクリート、海洋コンクリートなどへの適用性を検討する目的で行った実験結果の概要について示すものである。 4.まとめ 以上の結果から明らかになったことをまとめると以下のようになる。 (1)モルタルやコンクリートでは、SFを10〜20%添加することにより流動性は著しく低下するので、作業性を確保するには高性能減水剤や流動化剤の併用が必要となる。 (2)SFを10〜20%添加することにより、モルタルやコンクリートの保水性は著しく改善されるが、このことはポンプ圧送中の水分の分離が原因となる閉塞の防止に役立つと思われる。 (3)SFを10〜20%添加することにより、圧縮強度はモルタルで2〜3割、コンクリートで1割以上増加するが、静弾性係数は5%程度減少する。 (4)SFを10〜20%添加することにより、コンクリートの乾燥収縮は乾燥初期でやや大きくなるが長期では1割程度減少し、クリーブ係数は若干減少した。 (5)SFを添加したコンクリートの耐久牲に関しては、さらにもう少し詳細な検討が必要と思われるが、本実験の範囲(暴露1年程度)では耐海水牲については著しい変化は見られず、中性化速度はSFの添加量に比例して少し大きくなった。 (6)SFを添加したコンクリートでは、初期の湿潤養生が品質向上のために重要であり、初期に乾燥を受けると十分な効果が期待できなくなる。 |
PDFファイル名 | 009-01-1009.pdf |