種別 論文
主題 シリカフュームを用いたコンクリートの乾燥収縮特性
副題
筆頭著者 竹村和夫(呉工業高等専門学校)
連名者1 米倉亜州夫(広島大学工学部)
連名者2 田中敏嗣(広島大学大学浣)
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 69
末尾ページ 74
年度 1987
要旨 1.まえがき
コンクリートの乾燥収縮は、部材が拘束されているとひびわれを生じる原因となり構造物の耐久性の低下の一因ともなる。また、プレストレストコンクリートではプレストレス損失にも影響を及ぼす。乾燥収縮機構はコンクリート中の水分の挙動、とくにセメントゲル空隙中の水分によって説明されることが多い。一方、近年、高性能減水剤を用いることにより水セメント比の極めて低いコンクリートが製造可能となっている。さらに、最近コンクリート材料として利用が注目されているシリカフュームは粒径が極めて小さしかも粒形が球状であるため更に水結合材比の小さい高強度コンクリートを造ることができる。水セメント比を極端に小さくすることやシリカフュームを用いることによってペーストの細孔溝造が変化しゲル中の水分の挙動が変化することが予想されるのでコンクリートの乾燥収縮も異なってくると考えられる。
従って、本報告では、コンクリートの水セメント比(水結合材比)を15〜50%の範囲で変え、シリカフュームのセメントに対する代替率も変えて、乾燥収縮、ポロシチー、強度などについて実験的に検討を行った。

4.まとめ
主として水セメント比の低いコンクリートにシリカフュームを添加した場合の乾燥収縮を検討する目的で、同一水量で水結合材比を15〜50%とし、圧縮強度、水銀圧入法によるポロシチー、コンパレーター法による乾燥収縮について調査した結果をまとめると、次のようである。
1)セメントに対するシリカフュームの置換率が20%程度まででは、コンクリートの圧縮強度、引張強度とも改善される。
2)プレーンコンクリートでは水セメント比が小となると細孔容積は減少し、細孔径が小さくなるが、シリカフュームを用いると同一水結合材比のプレーンコンクリートより細孔容積、細孔径とも小となる傾向があり、水結合材比を20%とするとその傾向が強い。
3)シリカフュームを用いると乾燥収縮ひずみ、重量減少率とも同一水結合材比のプレーンコンクリートより小となる。
4)シリカフュームを用いたコンクリートでは、水結合材比を下げるためペースト量を増加しても乾燥収縮ひずみは減少する。
5)乾嬢収縮ひずみはコンクリートの圧縮強度が大となると、ほぼ直繚的に減少する。
6)シリカフュームを用いたコンクリートは、同一散逸水量で比較すると、プレーンコンクリートより乾燥収縮が多少大となるようであるが、水分の散逸速度が小さいため同一材令では散逸水量が少ないので乾燥収縮はプレーンコンクリートより小さくなる。
PDFファイル名 009-01-1013.pdf


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