種別 論文
主題 粉末度の異なる高炉スラグ微粉末を混和したコンクリートの諸性状
副題
筆頭著者 辻幸和(群馬大学工学部)
連名者1 斎藤等(群馬大学工学部)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 93
末尾ページ 98
年度 1987
要旨 1.まえがき
高炉スラグ微粉末を混和したコンクリートの性状については、高炉セメントも含めると、これまでに数多くの貴重な研究成果が報告されている。これらの研究で用いられた高炉スラグ微粉末は、ブレーン値が3000cm2/gから4500cm2/g程度のものに限られており、5000cm2/g以上の微粉末なものについての結果は、近年いくつかが公表されはじめてきたにすぎない[1],[2]
本研究では、8000cm2/gクラスのブレーン値まで微粉砕したものも含め、粉末度の異なる高炉スラグ微粉末をセメントと置き換えて用いる場合に、高炉スラグ微粉末の置換率が、フレッシュコンクリートのスランプ、空気量、ブリージングおよび硬化コンクリートの圧縮・引張・曲げの各強度等に及はす影響について、実験した結果を報告するものである。

7.結論
ブレーン値で8000cm2/gクラスまで微粉砕したものも含め、高炉スラグ微粉末の粉末度および混入量が、コンクリートのコンシステンシー、空気量、ブリージングおよび強度に及ぼす影響を実験的に検討した。本研究の範囲内で、次のことがいえると思われる。
1)ブレーン値が8000cm2/gクラスのB8を、スラグ置換率が70%と多量に用いた場合を除けば、いずれのスラグを用いても、スラグ置換率が70%の範囲において、コンクリートのスランプが、スラグの置き換えにより低下することははとんどない。
2)空気量は、スラグの置換率の増加とともに一般に減少し、その減少の程度は、細かい粒度のスラグを用いるほど顕著となる。
3)モルタルのフローロスは、スラグの置き換えにより増加する。増加の程度は、粒度が細かいスラグを多量に用いた場合に著しい。
4)モルタルのブリージングに及ぼすスラグの影響は、スラグ置換率だけでなく、スラグの粉末度によっても異なる。
5)材令28日におけるコンクリートの圧縮強度、引張強度および曲げ強度のいずれもが、スラグ置換率の増加にともない、一般に低下する。低下の程度は、引張強度、圧縮強度、曲げ強度の順に大きくなるようである。これらの強度低下も、材令の経過とともに改善されるが、改善の程度は、水結合材比の大きいコンクリートのほうが著しい。
6)スラグを多量に置き換えると、結合材水比の増加に伴う圧縮強度の増加を示す直線の勾配が緩やかになる。
PDFファイル名 009-01-1017.pdf


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