種別 | 論文 |
主題 | 高炉スラグ微粉末を混和したRCはりの曲げおよびせん断性状 |
副題 | |
筆頭著者 | 辻幸和(群馬大学工学部) |
連名者1 | 丸山久一(長岡技術科学大学建設系) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 9 |
号 | 1 |
先頭ページ | 105 |
末尾ページ | 110 |
年度 | 1987 |
要旨 | 1.まえがき 高炉スラグ微粉末を混和したコンクリートの性状については、これまでにも数多くの貴重な研究成果が報告されているが、これまでの報告は、そのほとんどがコンクリート自体に関するものである。実際には、鉄筋コンクリート(RC)として用いられることが大部分であるにもかかわらず、RC部材に用いて、その力学的性状を検討した研究はほとんど公表されていない。 本研究では、既に報告した結果[1],[2]に加えて、材令1年までの実験結果に基づき、高炉スラグ微粉末を、その粉末度と置換率を変えてRCはりに用いた場合における曲げ性状およびせん断性状について、検討した結果を報告するものである。高炉スラグ微粉末は、ブレーン値で8000cm2/gクラスまで微粉砕したものも用いた。 6.結論 本研究は、これまでにほとんど公表されていない、ブレーン値で3000〜8000cm2/gに変えた高炉スラグ微粉末が、鉄筋コンクリートRCはりの曲げ性状およびせん断性状に及はす影響を、材令1年までについて求めたものである。本研究の範囲内で次のことがいえると思われる。 1)一般に曲げ引張破壊が優先する低引張鉄筋比のRCはりでも、材令28日において、粒度の粗いスラグを多量に置き換えた場合には、コンクリート自体の強度が低下したことにより、せん断圧縮破壊が生じ、異なる破壊型式に移行することがある。 2)材令が91日、1年を経過すると、スラグの置き換えによるコンクリートの強度低下が改善されるため、材令28日でせん断圧縮破壊を生じたものも、曲げ引張破壊を生じるようになる。また、破壊耐力の実測値も計算値に近づき、RCはりの曲げ耐力式が適用できるようになる。 3)せん断破壊耐力も、材令28日では一般にスラグの置き換えにより低下する。その低下の程度は、コンクリートの圧縮強度に比例するとしたほうが安全である。 4)材令が1年になると、せん断破壊耐力も改善され、耐力の算定も、土木学会コンクリート標準示方書のように、コンクリートの圧縮強度の1/3乗に比例すると考えることができる。 |
PDFファイル名 | 009-01-1019.pdf |