種別 | 論文 |
主題 | 流動化した高強度軽量コンクリートの材料分離に関する一実験 |
副題 | |
筆頭著者 | 河井徹(清水建設技術研究所) |
連名者1 | 岡田武二(清水建設技術研究所) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 9 |
号 | 1 |
先頭ページ | 235 |
末尾ページ | 240 |
年度 | 1987 |
要旨 | 1.まえがき 土木学会および建築学会では、流動化コンクリートのスランプを、それぞれ18cmおよび21cm以下と規定している。それ以上に流動化したコンクリートは材料分離が問題になるからである。しかし、粘ちょう剤を適度に混入すれば、締固めが不要な程度まで流動化しても、十分な材料分離抵抗性が発揮されることが、最近の水中コンクリートの研究で明らかにされている。 これからの土木構造物の施工では、高強度の軽量コンクリートをバイブレータによる締固めなしで、打込むことが要求される場合がある。 そこで、筆者らは、粘ちょう剤を混入した高強度軽量コンクリートを、締固めが不要な程度の高流動域まで流動化させて、そのコンクリートの流動性の保持時間、落下による鉛直方向の材料分離の程度、およびコンクリートを自重で流動させた時の水平方向の材料分離特性等の諸品質を実験により確認した。そして、粘ちょう剤の材料分離低減効果を確認するとともに、コンクリートの流動性と材料分離がコンクリートの諸品質に与える影響を明確にした。本論文は、これらの実験結果および実験を通して得られた知見に関して報告するものである。 4.結論 高流動化した高強度軽量コンクリートに関する本実験の範囲で以下のことが明らかになった。 (1)コンクリートを鉛直方向に打込むと、粗骨材が上部に移動する。スランプフローが70cmを越えるとコンクリートの材料分離が顕著となる。また材料分離の増加に伴い圧縮強度が低下する。 (2)コンクリートを水平方向に流動させた場合、先端部のコンクリートは単位粗骨材量が多くなる。この場合、単位粗骨材量およびモルタルの単位容積重量の変化を含めたコンクリートの材料分離は、スランプフローが65cmを越えると顕著になる。 (3)粘ちょう剤を適当量混入させると、コンクリートを鉛直方向に打込んだ場合の圧縮強度の低下の抑制およびコンクリートを水平方向に流動させた場合の材料分離の低減に有効である。 |
PDFファイル名 | 009-01-1041.pdf |