種別 論文
主題 寒冷期用特殊混和剤を使用したコンクリートの強度発現性状
副題
筆頭著者 西田行宏(新潟大学大学院)
連名者1 川瀬清孝(新潟大学工学部)
連名者2 米山紘一(新潟大学工学部)
連名者3 土井希祐(新潟大学工学部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 253
末尾ページ 258
年度 1987
要旨 1まえがき
寒中コンクリート施工で重要なことは、初期凍害を防止することである。コンクリートの圧縮強度が40〜50kgf/cm2以上に達すれは初期凍害を受けることが比較的少なくなると言われている。このためには、従来、骨材やコンクリートに対して給熱や保温を行うなどの手段を構じたり、材料面では、早強性のセメントや硬化促進剤の使用が行われてきた。
寒中コンクリートに対する混和剤の使用については、コンクリートの防凍目的では否定され、硬化促進の目的であっても、鋼材の発錆防止の観点から制約があった。最近、ヒータ等を用いることなしにセメント100kg当たり数リットル加えるだけで0〜−15℃程度の外気温でも十分な強度発現を得ることができ、しかも無塩化物であるため鋼材の発錆に対する心配がないとされる寒冷期用特殊混和剤が市販されるに至った。この混和剤を用いたコンクリートに関する研究はメーカ[1〜6]その他[7,8]に見られる。しかしながら、強度発現を起こす最低温度、氷点下での積算温度と強度発現との関係、等不明な点が多い。
昭和61年秋に改訂されたRC示万書およびJASS5仕様書の寒中コンクリートにおける特殊混和剤の位置付けを考慮した上で、この種の混和剤が今後ふえると予感されるため、本研究は、この寒冷期用特殊混和剤を用いたコンクリートの低温下における強度発現性状を基礎的に調べたものである。そして、得られた結果を踏まえて、コンクリートが強度発現を起こす最低温度、積算温度と強度の関係、等について検討を行った。

4.結論
今回使用した寒冷期用特殊混和剤は氷点下でもコンクリートの硬化を促進する効果を有し、水セメント比が低く、しかもセメント固有の硬化速度が早いものに対してより効果的に働くことが判明した。また特殊混和剤を使用することによる強度の増加量はある養生温度で最大となり、20℃養生程度では逆に減少を示す結果となった。
特殊混和剤を使用することにより−15℃程度でも強度発現を生じさせることは可能である。しかしながら氷点下では積算温度だけから一元的に強度を推定することは出来ないようである。
PDFファイル名 009-01-1044.pdf


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