種別 論文
主題 コンクリート中の鉄筋発錆に対する塗布型抑制剤の効果
副題
筆頭著者 小林明夫(鉄道総合技術研究所)
連名者1 八重樫明彦(鉄道総合技術研究所)
連名者2 黒田武(小野田セメント建設材料研究所)
連名者3 笹野哲郎(小野田セメント建設材料研究所)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 405
末尾ページ 410
年度 1987
要旨 1.まえがき
コンクリート中に塩分が含まれた場合、内部鉄筋の腐食の進行を抑制し鉄筋の断面減少、コンクリ−トと鉄筋の付着力の低下を防ぎコンクリート構造の耐力維持をはかる必要がある。また多少の断面減少を生じた場合には、現在保持している部材の性能を維持できるような方法を考えなければならない。塩分による鉄筋の腐食を抑制する方法として抑制剤をコンクリート表面に塗布し内部に浸透させる方法も考えられる1,2)。この方法により鉄筋腐食を抑制するためには、抑制剤が鉄筋の周辺まで浸透するとともに、進行中の腐食を抑制するために必要なだけの濃度を保つ必要がある。本文は鉄筋腐食を抑制するめに必要な抑制剤(亜硝酸塩)の濃度および腐食抑制効果を実験的に確かめ、更に実構造物での浸透深さについて検討を行ったものである。

5.結論
コンクリート内部に塩分を含む場合、鉄筋の腐食を抑制するのに必要なNO2-量はCl-の量的設定によって鉄筋の腐食抑制の可能性があることがわかった。
本実験において、NaCl水溶液中では、NO2-/Cl-(モル比)は0.4(無錆鉄筋)〜0.7(有錆鉄筋)程度、コンクリートをオートクレーブ処理した場合は、0.5〜0.6(無錆鉄筋)程度と考えられる。本実験から亜硝酸の腐食抑制限界量(CNO2-:%)とコンクリート中のNaCl濃度(CNaCl%)との関係は、コンクリートの単位容積質量を2300kg/m3と仮定すると
CNO2-=0.786×Kc×CnaCl(但し、Kc=NO2-/Cl-(モル比)
で表わされる。
なお今後の課題として、実構造物においては鉄筋の腐食程度あるいはコンクリートの物性等が一定ではないためさらにデータの収集が必要であると考える。
PDFファイル名 009-01-1071.pdf


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