種別 論文
主題 アルカリ骨材反応生成物の特徴とコンクリートの劣化
副題
筆頭著者 立松英信(鉄道総合技術研究所)
連名者1 高田潤(鉄道総合技術研究所)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 561
末尾ページ 566
年度 1987
要旨 1.はじめに
近年、わが国においてもアルカリ骨材反応(以下AARと略記する)に起因するコンクリート構造物の劣化が見出され多くの研究成果とともに、最近では、構造物の調査方法、補修方法についても検討がなされている。
筆者らは、コンクリート構造物の劣化原因究明とその対策に資するため、コンクリート構造物からコアを採取して、物理化学的手法による検討を進め、粗骨材割裂面において認められる反応生成物の化学的特性によるキャラクタリゼーションを行った(1)。この化学的特性はAARの進行と密接に関係することが考えられコンクリートの劣化性状との相関牲を把握することを目的として、コンクリート供試体によるAARモデル試験を計画した。
今回は、各種の試薬により高アルカリ濃度に調整し、火山岩系および堆積岩系の典型的な骨材を使用したAARモデル試験結果の概要を報告する。

4・まとめ
AARの化学的特性と膨張挙動との相関牲を把握するため、コンクリート供試体によるモデル試験を実施した結果、反応生成物の形態・組成は実際の構造物から採取したコア中のものとよく一致し、モデル試験の妥当性を確認するとともに、以下のような知見が見られた。
(1)火山岩系骨材割裂面の反応生成物はある時期に化学的特性が変化し、膨張挙動の変化と時期を同じくすることから、両者はよい相関性を示すが堆積岩系骨材では様相が異なり、相関牲は認められない。
(2)アルカリの種類の膨張に及ぼす効果は骨材によって異なり、必ずしもNaOHがKOHより勝るとは限らない。また、高アルカリ濃度の条件下では、アルカリ化合物の種類の膨張に及ぼす効果は大小の差はあるものの、基本的には骨材によらず、NaCl>NaOH>Na2SO4の順である。
(3)モルタル中のCa(OH)2の生成量と膨張量は正の相関を有するが、エトリンガイトの生成は必ずしもAARの膨張を助長しない。
PDFファイル名 009-01-1100.pdf


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