種別 | 論文 |
主題 | アルカリ骨材反応を受けたPCはり部材の耐荷性状に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 小林和夫(京都大学工学部) |
連名者1 | 井上晋(京都大学工学部) |
連名者2 | 山崎鷹生(阪神高速道路管理技術センター) |
連名者3 | 中野錦一(大阪セメント研究所) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 9 |
号 | 1 |
先頭ページ | 615 |
末尾ページ | 620 |
年度 | 1987 |
要旨 | 1.はじめに 本研究は、アルカリシリカ反応(ASR)を呈する反応性骨材を用いたPCはり供試体に対して、促進養生試験により膨張・ひびわれ発生状況を調査した後、静的載荷試験と疲労試験により基本的部材特性を非反応性骨材を使用したものと比較し、ASRを受けたPCはり部材の保有耐荷特性を評価する上での基礎的資料を得ることを目的としたものである。 4.結論 ここでは、スターラップ(腹鉄筋比0.56%)の実測引張(膨張)ひずみが200×10-6、1200×10-6程度のASRコンクリート(II)、(III)のPCはり(断面下縁の初期導入プレストレス:50、100kg/cm2程度)の膨張特性と静的・疲労耐荷特性を検討した。 本研究から得られた主要な結果を要約すると以下のとおりである。 (1)ASRコンクリート(II)の無拘束下でのシリンダー供試体による圧縮強度、引張強度、弾性係数は同一設計基準強度の普通コンクリートと同等であるが、ASRコンクリート(III)ではそれぞれ60%、50%、45%程度に低下する。 (2)ASRによる部材軸方向の膨張ひずみは導入プレストレスによって著しく相違するが、少量のブレストレス(10kg/cm2程度)でもかなり大きな拘束効果が期待できる。 (3)a/d=2.5、4.0のいずれのPCはりも静的載荷下では曲げ破壊を呈し、ASRコンクリート(III)でも普通コンクリートに対する終局曲げ耐力の低下は最大で10%程度である。 (4)ASRコンクリート(III)のPCはりでも、設計荷重作用時のたわみはシリンダー供試体の弾性係数から推定されるものに比べて著しく小さく、また最大耐力以降のフォーリングブランチ領域の荷重〜たわみ特性(じん性)についても普通コンクリートとほとんど差異はみられない。 (5)ASRコンクリート(III)の疲労試験は実施し得なかったが、ASRコンクリート(II)のPCはりの曲げ疲労特性は普通コンクリートとほとんど差が認められない。 |
PDFファイル名 | 009-01-1109.pdf |