種別 論文
主題 硬化コンクリート中のアルカリ量の推定に関する研究
副題
筆頭著者 河合研至(東京大学大学院)
連名者1 小林一輔(東京大学生産技術研究所)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 651
末尾ページ 656
年度 1987
要旨 1.はじめに
既存のコンクリート構造物がアルカリ骨材反応に代表されるような早期劣化を生ずることを未然に防止するためには、その耐久性を様々な面から診断し、劣化傾向を予測して、その結果に基づいて必要な措置を講ずることが必要である。
本研究は、既存のコンクリート構造物の耐久性を診断する一要素として、セメント中のアルカリに着目し、硬化コンクリート中のアルカリ量を、コアの分析によって推定することを試みたものである。また、セメント中のアルカリ量を推定するためには、まず単位セメント量の推定を行なう必要があり、アルカリ量の推定と併せて硬化コンクリートの配合推定方法に関しても検討した。

5.結論
本研究では、コンクリート構造物のコア分析によって、硬化コンクリート中の配合及びアルカリ量を推定する手法について検討を行ない、次の結論が得られた。
(1)試料をふっ化水素酸により完全に分解して得られる全酸化カルシウム量の定量値を用いた配合推定手法は、石灰岩等の可溶成分を多く含む骨材を用いている場合でも推定を行ない得ることが明らかとなった。
(2)単位セメント量の推定においては、試料の粉砕方法及び試料のサンプリング等、分析の前処理が大きく作用してくることが考えられ、これらの影響を少なくすることが必要である。
(3)配合推定結果を利用したセメント中のアルカリ量の推定に関しては、セメント中のアルカリ量がコンクリート中のアルカリ量に対して占める割合が小さいため推定値にバラツキが生じやすく、推定方法として今後の検討課題を残す結果となった。
(4)配合推定における単位細骨材量並びに細骨材中の酸化カルシウム量、酸化ナトリウム量及び酸化カリウム量の分析方法としての偏光顕微鏡を用いた鉱物学的アプローチは、推定手法として有効であることが明らかとなった。
PDFファイル名 009-01-1115.pdf


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