種別 | 論文 |
主題 | 重力式コンクリートダムの拘束度と温度応力簡易解析法について |
副題 | |
筆頭著者 | 山川秀次(電力中央研究所) |
連名者1 | 川原場博美(電力計算センター) |
連名者2 | 大沼博志(電力中央研究所) |
連名者3 | 原口晃(電力中央研究所) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 9 |
号 | 2 |
先頭ページ | 43 |
末尾ページ | 48 |
年度 | 1987 |
要旨 | 1.まえがき コンクリートダムのようなマッシブな構造物では、水和熱による温度応力ひびわれの制御が重要な課題となる。コンクリートの温度応力に関与するパラメータは非常に多く、しかもかなり複雑な現象である。そこで、温度応力を適切に制御するためには、施工条件、気象条件等を忠実に模擬した温度応力解析を行い、ひびわれの発生に対する余裕度を定量的に評価することが重要となる。 一般にコンクリートダムは数10リフトに分けて施工するため、境界条件等が各リフト毎に変化する。そこで、各リフト年に温度応力解析を行う必要があり、計算のために莫大な労力を要しているのが現状である。このため、温度応力に起因するひびわれ発生有無の評価を行うために、予め解析を実施する場合でも、最も適切と考えられる施工条件を忠実に模擬した解析を通常1ケース実施し、その結果に基づき、配合、施工条件等の修正を行うだけの場合がほとんどである。すなわち、修正した配合、施工条件等を忠実に模擬した解析による温度応力の定量的な評価を実際に行う場合は非常に希なケースであると言えよう。 本報告では、先ず計画通りの施工条件ならびに施工条件を変更した中規模重力式コンクリートダム(冬期にコンクリートの打設休止期間有り)の2ケースの温度応力解析結果に基づき、この種のコンクリートダムにおける温度応力の実体を明らかにした。次に、この種のコンクリートダムの温度応力発生メカニズムに基づき、施工条件を変更した場合に適用できる温度応力に起因するひびわれの制御と計算量の低減を目的として開発した精度の良い温度応力簡易解析法について概述した。 4.おわりに 本報告では、重力式コンクリートダムの水和熱に起因する温度応力の実体を明らかにした。次に、この成果に基づき、この種のダムの水和熱による温度応力ひびわれの制御を目的として開発した高精度な温度応力簡易解析法を示した。この方法を用いることにより、温度応力ひびわれの評価に要する計算時間が大幅に低減されるだけでなく、従来の近似解析法よりも高精度の解析が可能となった。 |
PDFファイル名 | 009-01-2008.pdf |