種別 | 論文 |
主題 | 液体窒素によるコンクリートクーリングの冷却効率に関する研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 中根淳(大林組技術研究所) |
連名者1 | 一瀬賢一(大林組技術研究所) |
連名者2 | 芳賀孝成(大林組技術研究所) |
連名者3 | 直井彰秀(大阪ガス技術部) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 9 |
号 | 2 |
先頭ページ | 67 |
末尾ページ | 72 |
年度 | 1987 |
要旨 | 1.まえがき マスコンクリートの温度応力低減や暑中コンクリートの長期強度発現の改善に、コンクリートのプレクーリングが有効であることは周知のとおりである。筆着らは、これまでに液体窒素の冷熟を利用するプレクーリングの方法を研究しており、それにより冷却されたコンクリートの基礎的性質については、ほぼ把握している。[1][2]冷却の方法としては、ミキサやアジテータ内での冷却も考えられるが、生コン車による冷却が現在のところ簡易でしかも廉価であることから、最も有効と思われる。本研究は、生コン車のコンクリートをより効率よく、より速くしかも実用的に冷却する方法を確立するために、冷却効率に影響を及ぼす各種要因について実験的検討を加えたものである。 4.まとめ 生コン車において、液体窒素によるコンクリートのプレクーリングを行ない、その冷却効果に影響を与える各種要因について実験した結果、以下のことが明らかとなった。 (1)冷却前後におけるフレシュコンクリートの性質について、スランプの変化は小さいけれども、空気量については約1%増加した。これは、冷却に伴うアジテータの影響によると考えられるが、実際の適用に際しては、空気量の増加を考慮する必要がある。 (2)冷却後の生コン車内のコンクリート温度分布状態は、アジテートにより一様とすることができる。 (3)コンクリートの冷却効率は、40〜50%の範囲にある。 (4)実際の適用に際し、ノズルの断熱を行なうことは有意義である。 この液体窒素によるプレクーリング方法は、我が国においてまだ普及されていないが、今日コンクリート構造物の耐久性が重視されているなか、マスコンクリートおよび暑中コンクリートの打込みには、ぜひ積極的に採り入れていく必要があるものと考えている。今後は、この方法に改善、改良を加え、より使いやすいものの開発に努め、コンクリートの耐久性の向上に貢献したい。 |
PDFファイル名 | 009-01-2012.pdf |