種別 | 論文 |
主題 | 型枠コンクリートブロック造耐力壁の耐震性能に関する実験的研究 |
副題 | |
筆頭著者 | 今井弘(筑波大学構造工学系) |
連名者1 | 中澤伸(筑波大学大学院) |
連名者2 | |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 9 |
号 | 2 |
先頭ページ | 169 |
末尾ページ | 174 |
年度 | 1987 |
要旨 | 1.はじめに 本研究は、型枠コンクリートブロック造(以下、型枠CB造)耐力壁の弾塑性性状に関するものである。これまでの型枠CB造に関する研究によって、耐力壁の曲げ耐力に関しては、鉄筋コンクリート造(以下、RC造)の理論を適用した耐力式によりほぼ推定できることがわかってきた。しかしながら、せん断耐力を算定する方法や曲げ変形性能を定量的に予測する方法に関する資料が不足している。そこで本研究では、せん断破壊が先行する耐力壁のせん断耐力及び変形性能に関する実験(以下、せん断破壊実験)と、曲げ降伏が先行する壁の変形性能に関する実験(以下、曲げ破壊実験)を行った。また、耐力壁に小開口を設け、その位置と開口周囲の補強方法が、耐力や変形性能に与える影響についても検討した。 5.結論 本研究で得られた知見を以下に示す。 (1)目地筋を含めたせん断補強筋量が0、0.03、0.17、0.20%と多くなると、せん断耐力が上昇し、変形性能が改善される。また、細いせん断ひびわれが壁全面に発生するようになる。(2)型枠CB造耐力壁においても、曲げ降伏が先行すると変形性能は向上するが、せん断破壊が先行すると、変形性能は低下する。 (3)組積造耐力壁の曲げ耐力とせん断耐力を、RC耐力壁の算定式を準用することにより推定することができる。 (4)最大耐力以後の変形性状は、曲げ耐力とせん断耐力の比(Qsu/Qmu)に大きく依存し、耐力比が大きいほど変形性能は良好となる。 (5)曲げ耐力とせん断耐力の比が一定の場合、せん断補強脇比と軸力が大きい試験体は、耐力は上昇するが、大変形時にはコンクリートの圧壊により変形性能が低下する。 (6)有開口耐力壁のせん断耐力は、RC造耐震壁の耐力低下式を準用することにより推定できる。 |
PDFファイル名 | 009-01-2029.pdf |