種別 論文
主題 鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁接合部の耐力及び変形
副題
筆頭著者 坂口昇(清水建設技術研究所)
連名者1 富永博夫(清水建設構造設計部)
連名者2 村井義則(清水建設構造設計部)
連名者3 高瀬雄一(清水建設構造設計部)
連名者4  
連名者5  
キーワード
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先頭ページ 211
末尾ページ 216
年度 1987
要旨 1.はじめに
柱梁架構において、柱を鉄筋コソクリート造(RC造)とし、梁を鉄骨造(S造)とすることによって設計上、施工上のさまざまな利点が生まれる。例えばS造の梁はRC造に比べてスパンを大きくとることができる。さらに型枠や支保工が不要になる。RC造の柱は、軸力を負担する能力が高い上、仕上げ工事が簡単になり、コスト面でもS造に勝っている。しかし、RC造の柱とS造の梁という異種構造部材の組合わせでは、柱梁接合部の剛性や耐力を十分確保することが一般的には困難とされている。筆者等は図-1に示すように、柱梁接合部を鋼板(ふさぎ板)で覆い、コンクリートを拘束することによって、RC柱とS梁の剛な接合部ができることを既に実験によって示した。[1]本論文ではRC柱とS梁という異種構造部材で構成される架構の柱梁接合部の耐力、剛性、変形性能について、ふさぎ板の効果を中心に述べるものである。

5.まとめ
今回の実験により以下の知見が得られた。
(1)接合部コンクリートのせん断ひびわれ発生荷重は、建築学会SRC規準の長期荷重時設計式による値よりも大きい。また、接合部パネルの耐力は、同規準の短期荷重時設計式で算定した荷重にほぼ一致した。
(2)接合部ウェブが降伏し始める荷重は、ふさぎ板及びコンクリートの一部を有効として、せん断力を分担させることにより算定できる。有効幅の係数は、コンクリートについては0.25、厚さ3.2mのふさぎ板については0.8とすることができる。
(3)ふさぎ板で接合部コンクリートを拘束することによって、剛性が向上し、せん断破壊も防止される。ふさぎ板が無い場合には、接合部の変形が層間変形に占める割合は、約50%であるのに対して、3.2mのふさぎ板で約20%に減少する。特に、接合部表面のせん断変形、及び表面とウェブ面のねじれ変形の防止に効果が大きい。
PDFファイル名 009-01-2036.pdf


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