種別 | 論文 |
主題 | 持続荷重を受けるRC曲げ部材の変形・ひびわれ |
副題 | |
筆頭著者 | 佐藤良一(宇都宮大学工学部) |
連名者1 | 氏家勲(宇都宮大学工学部) |
連名者2 | 手塚政男(宇都宮大学工学部) |
連名者3 | 吉本徹(宇都宮大学工学部) |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 9 |
号 | 2 |
先頭ページ | 217 |
末尾ページ | 222 |
年度 | 1987 |
要旨 | 1.まえがき 昨年、我が国の土木学会で限界状態設計法が採用されたが、これに伴い、今後、鉄筋コンクリート(RC)部材の変形およびひびわれ幅が設計上検討されることになった。 静的荷重下におけるRC曲げ部材の変形およびひびわれ幅の研究は、これまで数多く行われており、ACI[1]、CEB-FIP[2]などと共に我が国の示方書[3]においてもこれらの設計式が整備されるようになった。 しかし、持続荷重下のRC曲げ部材の変形およびひびわれ幅に関する研究はそれほど多くなく、またコンクリートのクリープと乾燥収縮、鉄筋とコンクリートとの間の付着クリープなどが同時にかつ複雑に影響するため、荷重、環境、材料、部材断面などが様々に異なった条件下で、それらを正確に予測できるレベルには至っていない。したがって、これらのための既往の設計式も確立された段階にあるとは思われない。 RC部材の変形とひびわれ幅の評価は、基本的には、ひびわれ間隔とひびわれ間要素の変形評価に帰着されるが、ひびわれ間隔をある程度の信頼性をもって予測できる現在、ひびわれ間要素の変形評価の重要性は、持続荷重下の場合、静的荷重下の場合に比べて、はるかに高いと考えられる。 そこで、本研究は、上述したことから、コンクリートのクリープと乾燥収縮および鉄筋とコンクリートとの付着とそのクリープ特性を分離・独立して取り入れて導いた方程式に基づき、ひびわれ間要素の時間依存性変形挙動の解析を行い、さらにこの結果からRC曲げ部材の平均曲率や平均ひびわれ幅などの経時変化を予測し、実験結果と比較したものである。 6.結論 コンクリートのクリープと乾燥収縮および付着とそのクリープ特性を考慮して導いた方程式に基づき、RC曲げ部材の材軸方向の鉄筋ひずみ分布、平均ひびわれ幅、平均曲率などの経時変化の予測を行い、実測値と比較した結果、かなりよく一致することがわかった。ただし、鉄筋比が小さい場合、ひびわれ断面の引張部コンクリートの鉄筋ひずみに及ぼす影響を考慮する必要性のあることも認められた。 |
PDFファイル名 | 009-01-2037.pdf |