種別 | 論文 |
主題 | 軸圧縮力の影響を考慮した高温下のRCはり部材の変形評価 |
副題 | |
筆頭著者 | 金津努(電力中央研究所) |
連名者1 | 石田博彰(電力中央研究所) |
連名者2 | 遠藤達巳(電力中央研究所) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 9 |
号 | 2 |
先頭ページ | 229 |
末尾ページ | 234 |
年度 | 1987 |
要旨 | 1.まえがき 原子力発電所の原子炉格納容器、炉心支持構造等の鉄筋コンクリート構造施設は、高温に曝されることを想定して設計が行われる。これらの構造物を対象とした設計法では、コンクリートが曝される温度の制限値と温度荷重を考慮することが規定されている。しかし、高温度が鉄筋コンクリート(RC)部材の挙動に与える影響については、未だ十分に把握されていないので、設計法に採り入れられていない。著者らは、高温下のRC構造物の挙動に影響する要因として(1)材料物性の変化(2)鉄筋とコンクリート間の熱膨張係数の差(3)コンクリート中の水分の移動に伴うクリープと乾燥収縮に着目し、これらが構造部材の挙動に与える影響を把握することを目的として、材料物性試験およびRCはり部材の曲げ破壊実験を実施している。[1]既報では、軸圧縮力を導入したRCはり部材の実験結果から、昇温過程で生ずるコンクリートのクリープや乾燥収縮がはり部材の挙動に与える影響を、主に現象面から検討して明らかにした。[2]本報告は、既報で明らかにしたRCはり部材の挙動を定量的に評価する方法について検討した結果を述べたものである。 5.まとめ 高温下で軸圧縮力を受けるRCはり部材の変形挙動の評価方法について検討した。本研究の範囲で明らかとなった事を要約すれば、以下の通りである。 (1)高温下でコンクリートが軸圧縮力を受ける場合、弾性係数は軸圧縮応力度レベルに依存して変化する。一方、圧縮強度は軸圧縮力の影響を受けない。 (2)高温下におけるコンクリートの短期的なクリープひずみは、温度条件に拘らず、コンクリートに作用している軸圧縮応力度/圧縮強度の比とほぼ直線的な関係にある。 (3)高温下で軸圧縮力を受けるRCはり部材の変形挙動は、材料物性の温度依存性、コンクリートの弾性係数の変化および短期的なクリープひずみを考慮することにより、土木学会コンクリート標準示方書の変形量評価式を用いて概ね良好に評価することができる。 |
PDFファイル名 | 009-01-2039.pdf |