種別 論文
主題 鉄筋コンクリート部材のせん断設計式
副題
筆頭著者 南宏一(大阪工業大学工学部)
連名者1 倉本洋(鴻地組技術研究所)
連名者2  
連名者3  
連名者4  
連名者5  
キーワード
9
2
先頭ページ 347
末尾ページ 352
年度 1987
要旨 1.序
現在、わが国で用いられている鉄筋コンクリート部材の実用的なせん断設計式は建築および土木のいずれの分野においても実験式によったものである1)、2)。建築では大野・荒川式3)が土木では岡村・檜貝式4)がそれぞれの基礎になっている。実験値に対する適合性は良く、特に建築の分野では、大野・荒川式あるいはそれを修正した広沢式などは、はりおよび柱の部材に限らず、耐震壁などのせん断耐力の評価式として用いられている状況にある。これらの実験式を基礎とした実用設計式は、その適用範囲を逸脱しなければ実用的にはあまり問題はないと思われるが、設計式のもつ意味を理論的に説明できない弱さがあり、従来考えられていた適用範囲を越えるような場合には、対応できなくなる弱さがある。一方、欧米のみならずわが国においてもこの10年来鉄筋コンクリート部材のせん断耐力に関する理論解を、塑性理論を適用して樹立しようとする試みが積極的に行われている5)、6)。その結果、建築の分野では、部材および耐震壁のいずれについても従来の実験式によるものにかわって、理論式によるものが提案されつつある状況にある7)。筆者らもはり機構とアーチ機構によるせん断耐力にもとづく累加強度によって部材のせん断耐力を理論的に求める手法を提案し8)、さらに、その考え方を耐震壁にも適用することを試みている9)。本論では、それらの理論解にもとづいた実用的なせん断設計式を樹立し、理論的で合理的なせん断設計法の開発を行うものである。

6.まとめ
鉄筋コンクリート部材の実用せん断設計式として、塑性理論に基づいた理論式を提案した。提案式は、式の構成が単純かつ明解であり、現行の実用せん断設計式と同程度以上に部材のせん断耐力を推定し得る。さらに、提案式は、X形配筋部材にも適用できる。
PDFファイル名 009-01-2059.pdf


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