種別 | 論文 |
主題 | 高一様伸び鋼棒と横拘束併用による高強度PCくいの曲げ靭性改善 |
副題 | |
筆頭著者 | 西山峰広(京都大学工学部) |
連名者1 | 六車照(京都大学工学部) |
連名者2 | 渡辺史夫(京都大学工学部) |
連名者3 | |
連名者4 | |
連名者5 | |
キーワード | |
巻 | 9 |
号 | 2 |
先頭ページ | 477 |
末尾ページ | 482 |
年度 | 1987 |
要旨 | 1.まえがき 著者らは過去に高強度PCくいに横拘束コンクリートを使用し、その曲げ靭性を改善する研究を実施してきたが[1,2]、これらの研究においては、横拘束コンクリートの能力が十分に発揮される前にPC鋼棒の破断により崩壊に至った。また、この時供試体中でのPC鋼棒破断時伸びひずみは、鋼材の一様伸びにほぼ一致することが明らかとなった。そこで、曲げ靭性をさらに向上させるには、一様伸びの大きな鋼材の使用が不可欠であると認識し、高一様伸び鋼材を開発、これを横拘束コンクリートと併用することにより、PC梁の曲げ靭性をさらに飛躍的に改善できることを、明らかにした[3]。本研究では、これを高強度PCくいに応用し、単純支持された横拘束を行った高一様伸びPC鋼棒使用高強度PCくいと慣用PC鋼棒使用高強度PCくいに対する片振り漸増曲げ載荷試験を行い、慣用PC鋼棒使用時と比較して、高一様伸びPC鋼棒使用時には、PC梁に対する実験結果と同様に、PCくいの曲げ靭性が著しく改善されることを確認しようとするものである。 4.むすび コンクリートの横拘束により高強度PCくいの曲げ変形能力を改善できることが、本研究によって再度確認された。しかしながら、現在慣用のPC鋼棒の一様伸びは2%程度であり、これを使用した現行PCくいに横拘束を行った場合には、PC鋼棒の破断が早期におこってくいが曲げ破壊に至るため、横拘束コンクリートの曲げ靭性改善能力を十分発揮させることができない。横拘束コンクリートの能力を十分引き出すためには、一様伸びの大きなPC鋼棒を用いることか必要であり、本研究では、一様伸び5%以上の高一様伸びPC鋼棒を用いて、くいの曲げ靭性を著しく改善できることを示した。このような曲げ靭性の著しい改善は、曲げ靭性を制御するという靭性設計への道を開くものである。 |
PDFファイル名 | 009-01-2082.pdf |